ある投資教育の専門家と話をしていたら、投資教育の前提条件として、お金、金利、会社といった、投資の前提になるものについて、きちんと説明することが重要なのではないかとの指摘を受けた。 確かに、お金について大事なものであって汚いものではないことを納得して貰うことが重要だ。長く続いたゼロ金利時代の影響で金利というものに対して必要な感覚を得ていない世代が登場している。会社をどう理解するかは単に投資だけでなく、働き方にも通じる重要なテーマだ。 何れについても、正しいイメージを持つことが後の理解を助ける。以下、お金、金利、会社の順に定義と説明を試み、幾つかの論点を検討する。 (1)お金の本質とは何か 【定義】 お金とは「人を動かす力」を数量化したシンボルだ。 【説明】 お金を支払うと、物を譲って貰えたり、サービスを受けたり、他人に思い通りのことをして貰うことができる。こちらが、権力や信用を持っていなくと