“個人の自由は尊重されなければならない”。民主主義、資本主義に生きる我々から見れば当然の帰結である。しかし、その自由を認めることで、公衆衛生上の利益を損なうことにつながる可能性がある場合にはどうなのか、というこの問題は世界中で課題になりつつある。 ワクチン接種に関して、様々なデマが流れているのだ、というテレビ番組を見た。しかし、問題はデマに振り回される人がいる、ということより、そもそもデマなのかどうか、正しいことを判断する手がかりや説明がきちんとなされていないことが問題なのであろう。ふと考えてみると、ワクチンを打つのは仮にかかった場合でも重症化リスクが抑えられるから、以外には答えがなく、それこそ、周りが打ち始めたから打ったに過ぎない気がしてしまう。 こうした問題に今更ながら世界の政府当局は対応を始めた。フランスはワクチン接種証明の提示義務化をはじめ、アメリカは軍人や企業、公立大学等では接種