イベルメクチンは疥癬などに用いられる抗寄生虫薬です。コロナ禍に入って2年以上が経過しましたが、実はいまだに「新型コロナにおけるイベルメクチン論争」が続いています。新型コロナに効くという人と、効かないという人の対立の構図があるのです。決して感情的にならず、適切な手順を踏んだ臨床試験を適切に吟味するのが正しいスタンスだと思います。 消えた新型コロナ治療薬は数知れず新型コロナが国内に広まり始めた2020年、研究室の試験管レベルのデータに基づき「この薬が効く・この薬が効かない」という話が色々と出ました。 エボラ出血熱の治療薬であるレムデシビル(商品名ベクルリー)は新型コロナにも有効性が確認され、現在も使用されています。反面、新型インフルエンザ治療薬として備蓄されていたファビピラビル(商品名アビガン)は、臨床的な有効性が示されませんでした。 その他、ロピナビル/リトナビル(商品名カレトラ)、ヒドロキ