東京地裁で提訴後に報道陣の取材に答えた原告の小池幸夫さんは、妻の内山由香里さんと三十数年前に結婚。互いの人格を尊重するため、出産などに伴って結婚と「ペーパー離婚」を3回繰り返した。「別姓に反対する人は、家族の一体性が失われるなどいろいろな理由を挙げるが、少なくともうちの家族に限ってはそういった懸念事案は1件も起こっていない」とし、「逆に選択的夫婦別姓が認められれば幸せになれる人がたくさんいる」と述べた。 弁護団が関わった集団訴訟は3回目だが、最高裁大法廷は15年と21年にいずれも現行規定を合憲と判断した。同弁護団は、最高裁が合憲と判断した3年前と比べ、経済界や社会の意識に変化があったと説明する。 寺原真希子弁護団長はブルームバーグの取材で、「三度目の正直」を期待しているとし、社会や世論の変化を踏まえると「憲法違反と判断するための材料は十二分にそろっている」と指摘。女性の労働人口が増加してい