1月末、自宅に1通の手紙が届いた。封筒の差出人は高市早苗衆院議員。選択的夫婦別姓に賛成する意見書が県議会で採択されないようご高配を、というのが手紙の内容で自民党国会議員50人の連名だった。 まず、たいへん失礼な手紙だと感じた。地方議会が国会に対して意見書を送ることができるのは、地方自治法99条で定められた権利だ。意見書を出さないようにと、国会議員が口出しするのはおかしい。議会への圧力になりかねない。 高市議員は「圧力をかけたつもりはない」とおっしゃったと聞くが、圧力になるかどうかは受けた側がどう感じたかだ。「いじめていない」と言っても、いじめられたかどうかは受けた側がどう感じたのか次第なのと一緒だ。 高市議員は前総務相だ。総務相経験者が地方議員にこんな手紙を送りつけるということがどういうことなのか。想像力のなさが問題だ。地方自治に対する理解に欠ける。 家族の一体感は名字で生まれるのではない