入学した途端に転校したい ― 「アホかいな」 大学の授業がぜんぜんわからない 9月になると送り出した留学生から「転校したい」という電話が、毎年何件かある。「入った途端から転校のことを言うな、このアホ」と叱ったり、「勉強が大変なんはみんな同じやねん」と慰めたり。 大学留学はしかし、本当に厳しい。 TOEFL iBT®テストのスコアが80点以上(英検準一級ぐらい)で、英語に自信をもって留学した学生が最初に打ちのめされる。「ぜんぜん授業がわかりません」と半泣きになって電話してくる。帰りたいとは言わないけれども、どうしていいかわからなくなっている。 「偉いねあんたは。ようできるね」と、周りもほめているし、本人も自負して出かけている。 わかると思っていたら、授業がぜんぜんわからないのだからショックも大きい。自信を粉々にされて、勉強についていけないから軽いノイローゼになってしまう。 友だち一人で状況が