「日頃言っていることを昇格人事に反映させなければ、 優れた組織をつくることはできない。 本気なことを示す決定打は、人事において、 断固、人格的な真摯さを評価することである。 なぜなら、リーダシップが発揮されるのは、 人格においてだからである」 (ドラッカー名著集②『現代の経営』[上]) ドラッカーによれば、人間のすばらしさは、 強みと弱みを含め、多様性にある。 同時に、組織のすばらしさは、その多様な人間一人ひとりの強みを フルに発揮させ、弱みを意味のないものにすることにある。 だから、ドラッカーは、弱みは気にしない。 山あれば谷あり。むしろ、まん丸の人間には魅力を感じない。 ところが、ひとつだけ気にせざるをえない弱みというものがある。 それが真摯さの欠如である。 真摯さが欠如した者だけは高い地位につけてはならないという。 ドラッカーは、この点に関しては恐ろしく具体的である。 人の強みでなく