昨年11月のウルムチ火災によって改めて浮き彫りになった中国・新疆ウイグル自治区の人権侵害。家族を「人質」に取られている多くの在外ウイグル人が表立った活動を控える一方、千葉県松戸市で人気ケバブ店を営むハリマト・ローズさん(49)は顔と名前を出してウイグル問題を訴え続けている。彼が経験した驚愕の体験とは――。 千葉県新松戸駅の改札を出ると、青色の看板にスクリーンが設置された派手な店が目に入る。店の名前は「ローズジャンケンケバブ」。ジャンケンで店主に勝てばケバブが無料で大盛りになるという個性的なサービスで人気のウイグル料理店だ。メニューには、串焼きのケバブや水餃子など中国北西部・新疆ウイグル自治区でよく食べられる料理が並ぶ。 この店を経営しているのは、同自治区タチン(塔城)出身のハリマト・ローズ(49)さん。在日ウイグル人団体・日本ウイグル協会副会長で、現在は妻と子どもたちと一緒に日本で暮らして