中国の習近平国家主席の国賓来日をめぐり、自民党の「ポスト安倍」候補が対照的な反応を示している。石破茂元幹事長は中国の香港国家安全維持法の施行後も予定通り国賓として招くべきとの考えを示した一方、岸田文雄政調会長は表現を後退させたものの、党の非難決議にあった「国賓来日中止」の文言を死守した。次期総裁選のカギを握る二階俊博幹事長との距離感が反映されたとの見方もある。 石破氏は9日の石破派(水月会)の会合で、香港の人権問題を改善させる必要性に言及しつつ、「安倍晋三首相が国賓としての来日を要請した事実がある。民主主義国家として礼儀を尽くさないといけない」と述べ、国賓来日中止に触れた非難決議に同調しない考えを示した。 石破氏は次の総裁選を見据え、党内に強い影響力を持つ二階氏に9月に予定される派閥パーティーの講師を依頼している。国賓来日に反対しなかったのは、中国との関係改善を重視する二階氏への配慮との見