クルド人の女性に教わりながら、クルド料理作りに挑む彩の国さいたま芸術劇場の近藤良平監督(右)=7月26日午後、川口市(兼松康撮影) 埼玉県芸術文化振興財団の今年度のプログラムの目玉「埼玉回遊」が進行中だ。埼玉回遊は、「彩の国さいたま芸術劇場」の芸術監督で振付家・ダンサーでもある近藤良平氏が、県内各地の文化活動を訪ねる新企画。「埼玉文化のもう一つの新しい民俗誌を編む」という壮大な構想を背景に、精力的に県内各地を回っている。 北本市の怪談師、三芳町の竹間沢車人形保存会、川越市の川越囃子と神楽、横瀬町の狩猟・解体体験カリラボ…。7月に近藤氏が訪れた場所も内容もバラエティーに富んでいる。同月下旬、近藤氏の姿はクルド料理教室が行われた川口市芝の「ROJI NO KOUBOU」にあった。 「おおっ!」。近藤氏が驚きの声を上げる。ナスやトマト、ピーマンにラムのひき肉などを使った「ケバブアバージャナ」を作