藤本タツキ原作のTVアニメ『チェンソーマン』が放送スタートした。 熱狂的なファンを獲得している同作のアニメ制作を手掛けるのは、『進撃の巨人 The Final Season』や『呪術廻戦』を作ってきたMAPPA。そして、本作の脚本を手掛けるのは、数々のヒットアニメの脚本を手掛けてきた瀬古浩司だ。 近年、数多くのアニメ作品の脚本を任されている瀬古だが、そんな彼から見て『チェンソーマン』の魅力とは何か、その魅力を映像に翻訳するためにどんなことを考えて執筆したのかなどについて話を聞いた。(杉本穂高) 原作ものは愛情とリスペクトが出発点 ――瀬古さんは原作を読んだ時、どんな印象を抱きましたか? 瀬古浩司(以下、瀬古):すごく映画的な漫画だと思いました。モノローグは少なく、カメラワークは時にダイナミックで時に繊細、画面には常に空気が流れている(たとえば常に埃が舞っていたり風が吹いていたりする)ように