モデリングを成功させるために――持続可能なモデリングを目指して:プロジェクトを成功させるモデリングの極意(6)(1/9 ページ) 今回はモデリングで失敗しないだけでなく、さらにモデリングを成功させ、継続するための方法を探ります。失敗しないコツが盾であるならば、成功と持続のコツは矛に相当しますので、これらを学んでモデリングを持続可能(sustainable)なものとしていきましょう。 はじめに 連載の第1回と第2回ではモデリングの目的や手法、ツールを見てきました。続く第3回ではUMLやSysMLの欠点やモデリングの種類、開発プロセスとの関係を見てきました。そして第4回と第5回ではモデリングの失敗例から学んだコツを探り、第5回の後半ではモデリングの実態調査の結果を見てきました。 ・連載:プロジェクトを成功させるモデリングの極意 前回までの失敗しないための方法がモデリングの防御をする「盾」である
UMLを開発現場で使いこなすコツ (1)階層記述をするコツ 各組織や各プロジェクトまたは各個人で、UML図を何らかの創意工夫で階層記述しています。一方、モデルは分かりやすさが一番大事です。その階層記述が万人に分かるようになっていれば、それはUMLを使いこなしていると言っていいでしょう。 一番多く見かける階層記述で、一番分かりやすいと思う階層の記述方法は、サブグラフに分けるものでしょう。これはグラフの疎結合なところでサブグラフに分割するものです。その考え方を図1に示します。 ここで重要なのは図1のA→Bの概略図で、これを提供して管理することです。A1-A2とB1-B2-B3の2枚の詳細図だけでなく、概要図も入れた3枚にすることが必要です。 図2にあるような巻物のようなモデルの記述方法は良くないでしょう。フォントを小さくして無理やり1枚にするのはもっての外です。逆に階層記述が3階層以上になるの
モデリングツールめぐり UMLやSysMLを活用できないエンジニアのための実践的活用術(前編)では、ソフトウェア設計を行うために必要不可欠な技術である「モデリング」の手法を紹介しました。後編ではその手法を実装しているツールを見ていきましょう。この連載「プロジェクトを成功させるモデリングの極意」では、モデリングツールの使い方そのものには触れませんので、簡単に紹介したいと思います。 UML/SysMLモデリングツール UMLモデリングツールは多く存在しており、製品版やフリーのものから、統合開発環境にUMLツールが同梱されているものもあります。SysMLツールも一緒に紹介します。 製品版としては「astah*」(コミュニティー版もあります)や「Enterprise Architect」、「Rhapsody」があります。 他にも製品版のツールはありますが、この3つが多く使われています。また ast
UMLやSysMLを活用できないエンジニアのための実践的活用術(前編):プロジェクトを成功させるモデリングの極意(1)(1/6 ページ) モデリングの手法やツールの基礎を覚えるだけでなく、モデリングの目的やその本質をつかんで、ソフトウェアの開発現場で実際に役立つように基本を学んでいきましょう。 はじめに 本連載ではソフトウェア設計を行うために必要不可欠な技術であるモデリングについて紹介していきます。第1回である今回は「モデルとは何か?」から始め、モデルの目的からモデルに求められるものを前編で、モデリング手法やツールを後編で紹介したいと思います。 モデルとは モデルとは物事を分かりやすく説明するために、不要な部分を捨て、注目するところのみを記述したものです。このモデルという用語は広く使われている用語で、「マクロ経済モデル」や「流体モデル」などのように一般の用語となっています。 ソフトウェア開
サポート宛にいただきましたご質問の要約です。 ○ご質問 SysML要求図において要求要素を拡張したいと考えています。 たとえば、SysML の要求をさらに拡張し、別のステレオタイプが付いた要求を作成したいです。 (表示上で<<extendRequirement>>が<<myRequirement>> などになったものをイメージしています。) ○回答 EA11以降をご利用の場合、MDGテクノロジー・プロファイルを作成することで、ご要望の SysML の requirement を拡張した SysML の extendedRequirement, functionalRequirement などと同様の拡張要素を定義することが可能です。 プロファイルに加え、さらにMDGテクノロジーの定義を行うことで、ツールボックスへの表示やクイックリンクの定義などもできるようになりますので、MDGテクノロジー
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