ソーシャル・キャピタルの話は少しお休み。(少し整理する時間をください。)今日は別の話です。 最近、授業やゼミで格差社会について話題にすることが増えたという先生方は多いのではないでしょうか。「格差は拡大しているの?」「格差は固定化しているの?」「若い人が損している(世代間格差)って本当?」といった問いにシンプルに答えた本として、この本は最適かと思います。 日本の所得格差と社会階層 作者: 樋口美雄,財務省財務総合政策研究所,財務総合政策研究所=出版社/メーカー: 日本評論社発売日: 2003/12メディア: 単行本 クリック: 22回この商品を含むブログ (8件) を見る 「読むヒマがない〜」という人向けに、簡単に内容をまとめておきました。 第1章 所得格差の拡大はあったのか(大竹文雄) 所得格差について『家計調査』『国民生活基礎調査』『所得再分配調査』の3つから分析。世帯人数を調整した「等
昨日使ったデータについてさらに調べてみたら、おもしろかったのでまとめておきます。 その中には、昭和62年(1987年)と平成19年(2007年)の比較で次のような数字がありました。 1987年の被雇用者数=4306万(正規雇用3456万人+非正規雇用850万人) 2007年の被雇用者数=5326万(正規雇用3436万人+非正規雇用1890万人) 2007年のほうは、社民党、民主党、さらに“ロスジェネの味方のふりをしているマスコミ”が「今や会社員のうち35%以上が非正規雇用!」と報じる元データです。 でもよく見ると「あれっ?」と思いませんか? だってこのデータをみる限り、過去20年で正規雇用数はほとんど変わってないですよね。非正規雇用が増えてるだけなんです。しかも1000万人も! これだとその意味するところは、「正社員が減って、不安定な非正規雇用が増えた」のではなく、「正社員は減っていない。
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