内戦がつづくシリアから日本に逃れてきた男性4人が、難民申請を不認定とした国の処分は不服だとして、無効確認などを求めていた訴訟で、東京地裁は3月20日、難民であるとする客観的な証拠がないとして、原告側の請求を退ける判決を下した。シリア難民弁護団によると、シリア情勢が悪化した2011年以降に来日したシリア人が難民認定されるかどうかに関する判決は今回が初めて。 原告の1人、ヨセフ・ジュディさん(34)は判決後、東京・霞が関の司法記者クラブで会見を開いた。ジュディさんは「このような判決であれば、世界中のシリア難民が、難民でないということになる」「2012年に日本に来たが、現在のシリアはさらにひどい状況になっている。街が破壊されて、化学兵器も使用されている。日本の裁判所はまったく理解してくれていないのではないか」と悔しさをにじませた。原告側は控訴する方針を示している。 ●ジュディさんは「人道配慮によ