大塚ホールディングスは売上高で約1兆5000億円(2022年)を誇る国内第2位の製薬企業です。前身である大塚製薬は、医療機関を対象とした輸液事業を礎とし、βブロッカー「ミケラン」、気管支拡張剤「メプチン」の自社創薬で発展した企業ですが、一般の方から見ると製薬企業のイメージよりも、ポカリスエット、カロリーメイトに代表される健康飲料や健康食品の会社というイメージが強いようです。 しかし、同社は早い段階から世界進出の足がかりを築くべく、世界各国に医薬品の研究所や工場の建設、2009年には、テガフール製剤で国内トップシャアを誇るなどオンコロジー領域で実績のある大鵬薬品を完全子会社化するなど、医薬品事業の拡充に努めてきました。 大塚ホールディングスは2013年、アメリカのバイオベンチャー「アステックス・ファーマシューティカルズ」を買収しました。同社は急性骨髄性白血病の治療薬「ダコジェン(一般名:デシ