アブドルジャリル前司法書記(法相)=越田省吾撮影 【カイロ=古谷祐伸、ベンガジ(リビア東部)=井上道夫】リビアの最高指導者カダフィ大佐に反発して辞職したアブドルジャリル前司法書記(法相)は26日夜、暫定政府を近く樹立すると発表した。支配地域を広げつつある反体制派による、カダフィ政権崩壊をにらんだ動きとして注目される。政権側は徹底抗戦の構えだが、首都トリポリの一部は反体制派が掌握した模様だ。 中東の衛星テレビ局アルジャジーラなどによると、アブドルジャリル氏は、(1)暫定政府は各都市の代表者らで構成、軍人も加わる(2)暫定政府本部は東部の拠点都市ベンガジに置く(3)3カ月以内に選挙を実施――などと東部の町ベイダで発表した。詳細は27日にベンガジで明らかにするという。 アブドルジャリル氏は「母国は一つ。首都はトリポリだ」と語り、国民に支持を訴えた。だが、部族のつながりが強いリビアで、カ