【AFP=時事】不治の病に侵された2人の息子と孫の苦しみをこの手で止めることを許してほしい──バングラデシュに暮らす貧しい父親の悲痛な訴えがきっかけとなり、この国ではほぼ話題に上ることのない「安楽死」が論争の的となっている。 【関連写真】トファザル・ホサインさん一家 「もう何年も看病してきた。バングラデシュだけでなくインドの病院にも連れて行った。治療費を工面するために営んでいた店も売り、無一文になってしまった」と、バングラデシュ西部の田舎で果物の露天商として働くトファザル・ホサインさんは言う。 「回復の見込みはなく、苦しみだけが残された彼らの運命をどうすればいいのか、地元政府に決めてもらいたい。私にはもう耐えられない」と話すホサインさん。地元の政府に対して、息子と孫の看病の支援か「薬で死なせることを許してほしい」と嘆願書で訴えた。