幼少期に発症することが多い「1型糖尿病」の患者9人が障害基礎年金を打ち切られたのは不当だとして、国に年金の支給再開を求める訴えを月内に大阪地裁に起こす。国は明確な理由を示さないまま、支給要件となる障害2級の認定を取り消しており、9人は「病状が改善していないのに突然打ち切られたのは納得できない」と主張している。 提訴するのは大阪、奈良、福島3府県に住む26~48歳の男女9人。いずれも未成年時に発症し、20歳で障害基礎年金を申請して障害等級2級と認定された。 「日常生活が著しい制限を受ける程度」が2級の認定条件。9人は2~3年ごとに病状に改善がないとして更新を認められてきた。 しかし、厚生労働省の委任を受け、審査する日本年金機構は2009年に1人、昨年12月に8人に対し、「2級に該当しない」と通知。年間約80万~100万円の年金支給を打ち切った。厚労省は詳しい理由を明らかにしていない。 1型糖