奄美市の名瀬地区や龍郷町などで国内では初確認だが、海外でソテツの害虫として知られているカイガラムシ(アウラカスピス ヤスマツイ=英語表記の通称はCAS)被害が出ている。被害葉の除去や幹への薬剤散布、カイガラムシの飛散防止を講じた処分などの対策は県大島支庁の周知取り組みに基づき、道路や公園などでは管理する行政によって進められているものの、個人宅や私有地など民間の対応も求められている。今月に入り奄美市では被害状況や防除方法を掲載したチラシの全戸配布が行われており、所有者や企業まで浸透するかが対策の鍵となりそう。 大島支庁林務水産課によると、チラシは市の広報誌と共に配布。CASは「急激な増殖、分布拡大が懸念されることから、早急な対応が必要」として被害の特徴のほか、対策として▽被害葉は切り落として処分▽被害葉を切った後、幹や葉柄切り口など樹体全体に薬剤を散布▽薬剤散布後もこまめに観察。新たに付着す
富士見町内の釜無ホテイアツモリソウ自生地で近年、ハエによる種子の食害が散発していることが分かった。ハエの種類は鑑定中だが、ラン科植物に寄生するランミモグリバエとみられ、全国的に野生ランの被害が深刻化する。希少種の保全再生に取り組む町アツモリソウ再生会議は、個体数の減少につながりかねないとして対策の強化に乗り出す考えだ。 神戸大学などの研究チームによると、ランミモグリバエは体長3ミリほどで、ランの果実に産卵し、ふ化した幼虫は種子を食べて成長する。羽化の際にさや(果実)を食い破って出ていくが、再生会議によると、町内の自生地でも数年前から、穴の空いたさやが見られるようになった。 26日に役場で開いた再生会議の総会で報告し、早急に対策を講じることを決めた。防除は農薬散布と開花直後の株への袋がけが主だが、自生地に農薬はまけず、来年の開花期に袋がけの対策を実施する方針を確認。年度内には環境省に必要な許
去年県内で初めて被害が確認された2種類の外来種のカミキリムシについて、県は、中通りを中心に県内各地に生息場所が広がっていることを明らかにしました。 去年の夏、白河市でトチノキなどを食い荒らす中国などが原産のツヤハダゴマダラカミキリが、県内で初めてみつかったほか、郡山市では、イヌエンジュなどを食い荒らす中国などが原産のサビイロクワカミキリが国内で初めて見つかりました。 県は、食害を受けて倒木の危険性がある街路樹の伐採作業や農薬による駆除方法の研究を関係機関と連携して進め、ことし6月から11月にかけて、県内各地で目視による分布調査を行いました。 そして21日郡山市で市町村の担当者会議を開き、ツヤハダゴマダラカミキリは、県北と県南を中心に広い範囲の20市町村で、サビイロクワカミキリは郡山市がある県中を中心に19市町村でそれぞれ生息が確認されたと公表しました。 県は、道路や公園を管理する関係機関と
国内で初めて確認されたウイルスに感染し発病したトマトの様子(近畿大学提供) トマトの生育を阻害する病原ウイルスの新種が、国内で初めて沖縄で確認された。近畿大学大学院の小枝壮太准教授(野菜園芸学)らの研究で明らかになり、同大が2日発表した。台湾からの侵入とみられ、県内で既に発生が報告されている従来のウイルスより病原性が強く、抵抗性のある品種のトマトでも被害の広がりが懸念されるという。 ウイルスは「ベゴモウイルス」と呼ばれる属で、昆虫のタバココナジラミが媒介して感染し、葉が黄色くなったり、巻いて縮まったりする「トマト黄化葉巻病」を引き起こす。症状が進行すると、開花しても実が付かなくなる場合が多い。 小枝准教授らの研究チームが2020年3月に県内8市町村で調査し、2市のハウス栽培のトマトから黄化葉巻病の症状と、新たなベゴモウイルスの一種「LELCV」を確認した。LELCVは台湾で2015年に初め
国内最多、ヒアリ1万匹以上 岡山で確認―環境省 2022年11月02日18時21分 岡山県井原市に搬入されたコンテナで見つかったヒアリ=1日(環境省提供) 環境省は2日、岡山県井原市の民間事業者の敷地内に運び込まれたコンテナから、強い毒性を持つ特定外来生物「ヒアリ」1万匹以上を発見したと発表した。繁殖可能な女王アリは少なくとも4匹見つかった。これまで確認、発表されたヒアリの数としては国内最多。殺虫処理を行っており、同省は「定着はしていない」としている。 ヒアリ、遭遇したらどうする?~身を守るための対処法~ コンテナはベトナムのホーチミン港から香港港、広島県の福山港(福山市)を経由し10月25日に岡山県井原市に搬入。作業員が同日コンテナを開けたところ大量のアリを見つけたため直ちに閉鎖し、福山港に返送した。同28日にコンテナ内を殺虫処理したところ1万匹以上のアリがおり、同31日にヒアリと確認さ
福岡県農林業総合試験場は、県東部地域のモモにモモヒメヨコバイの発生を県内で初めて確認。これを受けて8月19日に病害虫発生予察特殊報第2号を発令した。 モモの被害葉と成虫(写真提供:福岡県農林業総合試験場) 7月に県東部地域のモモにおいて、葉が白くカスリ状となる被害が確認され、葉にヨコバイ類の成虫の寄生を確認。また、周辺地域の無防除のウメ、ハナモモ等にも本虫が寄生していた。モモから採取した成虫の同定を門司植物防疫所に依頼した結果、モモヒメヨコバイ(Singapora shinshana(Matsumura))であることが確定された。 沖縄県での分布が確認されていたが、2019年に和歌山県で確認されて以降、徳島県、埼玉県、京都府、大阪府、岡山県、群馬県、滋賀県、香川県、栃木県、山口県、東京都、兵庫県、広島県、愛知県、大分県、佐賀県の 計18都府県で発生が確認されている。同種は、国内ではウメ、モ
コメや果樹に被害を与える「カメムシ」が、ことしは例年より多く発生していて、今後さらに増えると予想されることから、県農林総合研究センターは、注意報を出して農薬の適切な散布などを呼びかけています。 県農林総合研究センターによりますと、6月下旬に、県内の雑草地で害虫の発生量を調べたところ、「カメムシ」は、平年に比べて1.2倍多かったということです。 確認された「カメムシ」のうち、「アカヒゲホソミドリカスミカメ」は2.6倍と特に多く、コメについて、養分を吸い取ることで表面が黒ずむ「斑点米」の被害が懸念されるということです。 また、気象台の予報では7月の気温は平年に比べて高くなる見込みで、今後、さらに「カメムシ」が増えると予想されるということです。 このため、県農林総合研究センターは、県内全域に注意報を出して、農家に対して農薬の適切な散布など害虫対策を進めるよう呼びかけています。
香川県小豆島町の中山千枚田で半夏生(はんげしょう)の2日、伝統の虫送りが行われた。たいまつを手にあぜ道を練り歩き、害虫よけや、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る行事で、夜の棚田に、隊列がともす幻想的な炎が揺らめいた。 「やっとの開催だ」。同地で米を栽培する農家、弓木富王さん(71)は思わず顔をほころばせる。虫送りは新型コロナウイルスの影響で中止していたが、検温など、コロナ対策を実施し、3年ぶりの再開となった。 暑さが和らぎ始めた午後6時ごろ、同町の霊場で棚田が一望できる湯舟山に虫送りの参加者が集合。祈願を済ませた後、竹製の火手(ほて)と呼ばれるたいまつを手に出発した。 日が落ちた棚田では、うろこのような水田の輪郭が月明かりで浮かび上がる。その合間を、火手を手にした隊列がゆっくりと練り歩いていく。「とーもせ、ともせ」と声を上げながら、田んぼに火をかざし、終点となる神社を目指した。 棚田の面積は約1
東京都病害虫防除所は、ナシ、ブドウ等に果樹カメムシ類が多く発生するおそれがあるとして、7月7日に病害虫発生予察注意報第1号を発令した。 チャバネアオカメムシのフェロモントラップの誘殺数は、6月第3半旬までは、おおむね平年値と同等だったが、その後誘殺数が増加。同月第5半旬では101頭、第6半旬では160頭が誘殺された。いずれも過去10年間で、2019年に次いで2番目に多かった。また、チャバネアオカメムシの予察灯の誘殺数は、6月第3半旬までは、おおむね平年値と同等だったが、その後誘殺数が増加。同月第5半旬では過去10年間で最多の77頭、第6半旬では過去10年間で2番目に多い244頭が誘殺された。 クサギカメムシの予察灯の誘殺数は、6月第3半旬までは、おおむね平年値と同等だったが、その後誘殺数が増加。同月第4半旬では23頭、第5半旬では38頭、第6半旬では97頭が誘殺され、いずれも過去最多となっ
和歌山県農作物病害虫防除所は、印南町でトマトなどナス科の作物を食い荒らすトマトキバガの発生を確認。病害虫発生予察特殊報第1号を発令した。国内では昨年10月に熊本県で初めて確認された外来種で、国内では8県目、関西では今回が初めての確認。トマトの生産者らに対策を呼び掛けている。 5月下旬、印南町内のミニトマト施設周辺に設置した侵入警戒トラップに成虫が誘殺されていた。農林水産省神戸植物防疫所に同定を依頼したところ、トマトキバガと確認された。農作物への被害はまだみられていない。 南米原産での外来種で、2006年にスペインへの侵入が確認。これまでヨーロッパ、アフリカ、中米、西アジア、アラビア半島、インド、ネパール、東南アジアに分布しており、昨年5月までに台湾、中国、中央アジア諸国でも発生が確認された。国内では昨年10月に熊本県、12月に宮崎県、今年3月に鹿児島、大分、福岡、長崎の4県、4月に愛媛県で
生態系に深刻な影響を与える外来生物。神戸市内でこれまで確認されてきたアライグマやアカミミガメに加え、神戸市東灘区の六甲アイランドで樹木を食い荒らす外来のカミキリムシが「新たな脅威」になっている。市は状況改善に向け、アプリを活用した市民参加型の生態調査に乗りだす。(名倉あかり) 中国、朝鮮半島原産の「ツヤハダゴマダラカミキリ」。国際自然保護連合(IUCN)が「世界の侵略的外来種ワースト100」に指定しており、市は2021年7月、初めて六甲アイランドで確認した。 農林水産省神戸植物防疫所からの情報などを基に現地を調査したところ、好んで生息するというアキニレという木に食害が発生していることが判明。今年1~2月、穴だらけになった島内の公園や街路の被害木を中心に429本を伐採した。毒性はなく、人への影響はないという。 市は、市内の分布状況を調べるため、6月1日~8月15日、スマートフォン用の生物判定
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