ポイント 食の窒素フットプリント1)を活用し、熱帯島嶼地域の窒素負荷の実態とその改善策を定量化・可視化 沖縄県石垣島では、有機資源(牛糞堆肥)の利用促進により、化学肥料使用量を30%低減でき、島内で発生する窒素負荷が18%削減 持続可能な開発目標(SDGs)や「みどりの食料システム戦略」の目標達成に向けた活用を期待 国際農研は、農研機構との共同研究により、食の窒素フットプリントを活用し、熱帯・亜熱帯島嶼における有機資源利用促進と化学肥料削減による食料システムから、窒素負荷削減効果の可視化に成功しました。 昨今の化学肥料や食料・飼料の価格変動は、世界中の農業に大きな打撃を与えています。特に、その多くを輸入に依存する熱帯・亜熱帯島嶼地域では、農家経営に深刻な影響が出ています。一方、島内の食料システム由来の様々な有機資源は、窒素などの栄養分を豊富に含みますが、未利用のまま環境中への窒素負荷となる