エイヤン! エイサン! フッサッハッ! ミル・ラ・エサミィ! ミル・エトラ! エイヤン! エイサン! フッサッハッ! ミル・ラ・エサミィ! ミル・エトラ! エイヤン! エイサン! フッサッハッ! ミル・ラ・エサミィ! ミル・エトラ! 色濃い緑に囲まれる中、見上げても空はなく、見下ろしても土はなく、隙間なく立ち並ぶ巨木とその根を埋める苔。苔の層は少なく見積もっても丘ほどはあり、密林の地表すべてを覆っている。 エトゥ――彼らメジスカの言葉によれば世界を構成する最小単位、即ち「木」――は苔を割って成長し、育てば百メートルにも達するようになる。その頂上でのみ枝葉を広げ、密林は地上を苔に覆われているのと同じく、天井をエトゥの葉で密封されていた。よって、メジスカは雨を知らない。ただしエトゥの表皮から滴る透明な樹液が絶え間なく降り注ぎ、降り止むことはない。 よってメジスカは常に樹液に濡れている