コンパイラ―原理・技法・ツール〈1〉 (Information & Computing)posted with amazlet on 07.08.28A. V. エイホ R. セシィ J. D. ウルマン 原田 賢一 サイエンス社 (1990/10) 売り上げランキング: 21102 Amazon.co.jp で詳細を見る ドラゴンブック読み終わった。 「ドラゴンブック」は通称で以下の2冊こと。 コンパイラ―原理・技法・ツール〈1〉 コンパイラ―原理・技法・ツール〈2〉 知り合いに聞いてまわると「処理系書くなら、とりあえずドラゴンブック読んでおけ」というのが多かったので読んでみたというのが経緯。 率直な感想を箇条書きで。 コンパイラの概要を知りたい人には向かない本。そういう人はコンパイラとバーチャルマシンがお薦め。 (1) で正規表現もかなり深追いしていてかなり勉強になった。 (1) の方
敬愛するまなめさんから[御依頼]がッ、テーマ自由で3冊レビューせよという[企画]とのこと…ラジャー。「読むだけでモテる3冊」や「自慰の回数が確実に変わる3冊」あたりが浮かんだが、ここはひとつ、マジメに「親になったら読むべき3冊」でご紹介。 子どもを育てる最終目的は「わが子を大人にすること」。それ以上も以下もない。自立し、自律できる「大人の男」あるいは「大人の女」になり、自分の人生を生きてもらうこと。そのために、きっと役に立つ3冊を選んでみた。 ■子どもへのまなざし(佐々木正美) 鉄板。特に男親は読め(強調)。子育てで悩んだり、苦しい思いをしたりすることは、必ずある。そのときに、この書名を思い出してほしい。本を読むことで、つらさや心配を消すことはできないが、苦悩する自分を丸ごと肯定してくれるだろう。 どのように子どもと接するかのハウツー本ではない。そんなものは巷に溢れている。これは、親をやっ
2007年03月19日00:00 カテゴリ書評/画評/品評Math 書評 - あなたはコンピュータを理解してますか? 初掲載2007.03.18 その「蛭子能収」先生(笑)も納得するであろう一冊。 あなたはコンピュータを理解してますか? 梅津信幸 finalventの日記 - 蛭子能収先生、それは違いますだ これを大学の一、二年生の教科書に使える先生が少ねーからですだ。 本書「あなたはコンピュータを理解していますか?」は、コンピューターという、人間にとってはあまりに単純ゆえ明解でない装置のしくみを、どこまで平易に説明できるのかに挑戦した本。正確には、2002年に技術評論社から出た同名書をサイエンス・アイ新書に再収録したものである。きっかり半額になったのも素晴らしい。 目次 - 『あなたはコンピュータを理解していますか?』目次 (サイエンス・アイ新書Web)より加筆 第1章 その味噌汁の塩分
あいにく銀の弾丸の持ち合わせはないが、うまくいくプロジェクトでよく使われていた言葉は確かにある。耳にしたときは聞き流していてた言葉を、この本は思い出させてくれた。ここでは、そんな「魔法の言葉」を紹介する。 ネタ元は「目標を突破する実践プロジェクトマネジメント」。ふつう、図書館で読んだ本はそれっきりだが、こいつは買って周りにばら撒く。薄くて分かりやすくて、すぐにやってみようという気にさせるところがいい。 ■ もし、問題があるとすれば、それは何ですか? 朝会や進捗会議で「何か問題はありませんか?」という質問はよくするしされる。けれども答えはいつも決まっている→「特にありません」。でもって、不具合が起きると、「あのとき聞いたのにッ」←→「こうなるとは思ってなかった」となる。 身に覚えない? これを、冒頭の質問にしてみると、アラ不思議、いくらでも出てくる。「問題ない?」には無反応だったのが、「これ
2007年01月15日20:30 カテゴリ書評/画評/品評SciTech 書評 - 技術の伝え方 これは、伝わる。 技術の伝え方 畑村洋太郎 「伝える」ではなく、「伝わる」。 本書「組織を強くする技術の伝え方」は、失敗学関連の書籍で有名な畑村洋太郎が、タイトルどおり技術の伝え方を説いた本である。 序章 「技術」とは何か 第1章 なぜ伝えることが必要か 第2章 伝えることの誤解 第3章 伝えるために大切なこと 第4章 伝える前に知っておくべきこと 第5章 効果的な伝え方・伝わり方 第6章 的確に伝える具体的手法 第7章 一度に伝える「共有知」 終章 技術の伝達と個人の成長 「技術を伝える」を巡るおまけの章 しかし、本書の要諦は、「技術は伝えられない」と喝破した事にある。 P.52 技術というのは本来「伝える」ものではなく「伝わる」ものなのです。結果として相手の頭の中に伝えたい内容を出来させな
「アート・オブ・プロジェクトマネジメント」で強くオススメされてたので読む ―― これはスゴい。ドキュメンタリーとして夢中になって読めるだけでなく、プロジェクトが危機に陥ったときの「べき/ベからず集」しても、ものすごく有効な一冊なり。 どうしようもない状況、限られた時間、非常に高いリスク、疑わしい解決策…プロジェクトがパニックに瀕したとき、優れたプロジェクトマネージャは何を考え、どう行動するかを知ることができる。本書を通じて学んだ危機管理マネジメントは、次のとおり。 プロジェクトが危機的状況のとき、あらゆる手段を使って、自分の感情をコントロールせよ。感情は事実をゆがめ、判断を誤らせ、解決への手段の一つ一つに邪魔をする 「危機」は、すぐに数字にならない。必ずタイムラグが発生している。だから、危険な数値が今出ているということは、既に危機的状況に突入している、ということだ 問題に対処するとき、絶対
バックラッシュ! なぜジェンダーフリーは叩かれたのか?(キャンペーンブログ) これを途中まで読んだ。 どこまで理解できてるか不安があるが、自分へのメモを兼ねて(大胆にも)野球を使った喩え話で紹介してみようと思う。 一番興味を引かれたのが、バーバラ・ヒューストンという人が説く「ジェンダーセンシティブ」という考え方。しかし、 ある状況下でジェンダーが機能しているのか、どのように機能しているのか、そしてジェンダーに注意を払うべきなのか、それとも払うべきではないのか、性差別をなくすべく導入した方針はうまく働いているのか、などの問題がありますが、これらについて、私たちは抽象的なレベルにおいて答えを知ることはできないのです。このような問題に対しては、(「ジェンダー・フリー」アプロ−チのような)抽象的なレベルではなく、常に個々の具体的な状況に即して、どのようにジェンダーが機能しているか(すなわち、上で述
2006年12月12日16:00 カテゴリ書評/画評/品評Math 書評 - はじめまして数学 「はやぶさ-不死身の探査機と宇宙研の物語」の書評を書いている時に気がついて買ったのだが、これはすごい! はじめまして数学(1,2,3) 吉田武 今年も残すところ20日を切ってしまったが、今年の文庫のノンフィクション部門No.0はほぼこれで決定だと思う。 全三巻の本シリーズ「はじめまして数学」は、「中学生からのeiπ = -1」を「オイラーの贈物」でやってのけた吉田武が、今度は小学生向けに書いた、ガチの数学(再)入門だ。これだけですでに面白さは保証されたようなものだが、さらに凄いのが、その体裁。 三巻とも二色刷りで、大高郁子のイラスト付き。というより吉田氏が脚本を書いて、それを大高氏が絵本にしたという方が近い。それだけでもずいぶんとコスト高になると思うのだが、さらに驚くべき事に本書にはきちんと索引
新しい会社が本格始動する前にこの本を読んでおいて本当に良かった。 ピープルウエア 第2版 ? ヤル気こそプロジェクト成功の鍵 作者: トム・デマルコ,ティモシー・リスター,松原友夫,山浦恒央出版社/メーカー: 日経BP社発売日: 2001/11/26メディア: 単行本購入: 26人 クリック: 339回この商品を含むブログ (197件) を見る 最近時間に余裕ができたので色んな本を読んでたんだけど本書を読んでおいて本当に良かったと思う。 管理とは何かから始まってオフィスの改善や生産性についての話など、「人材」に纏わるデマルコ氏なりの考察を知ることができて良かった。 まずは冒頭の一文。この一文にピープルウエアの全てが表されているといっても過言ではない(大げさ過ぎか^^;) 管理者の大部分は、人を交換可能な部分と扱う特有の失敗をしがちだ 本書を読み進めれば読み進めるほど前職のことを思い出す。
タイトルで惹かれて一読、これはイイ! これは使わせてもらおう。 ロジカルシンキングやMECEといった論理的思考ツールは、確かに仕事に使えるまで砥いできたが、肝心の議論に役立ってはいない。あ、いや、「自分の考えを的確に表現し、相手に理解させる」ツールとしては有効だけど、 ・議論が紛糾したとき ・自分の結論へ誘導したいとき ・自分の主張に言いがかりとつけられたとき これっぽっちも役に立たない。「おまえの意見はよく分かったが ── ── そんな話はここでは通用しないよ」 ── SEにはカネのことなんか分からないんだ」 ── 他の人もみんなそうじゃないと言っているよ」 と断言されると、一瞬、どう返していいか言葉に詰まる。議論は黙した方が負け、というルールに従って引き下がらざるをえなくなる。しばらくたって、その「反論」は何の根拠もないことに気づくが、議論はもうあさっての方向へ行っている。 仕事の場に
何をもって「いい親」とするかによるが、センセーショナルなサブタイトルにもかかわらず、著者の言い分はかなり同意できた。 はやりの育児法を鵜呑みにして、子どもとトモダチになろうとする親がいる。そもそも育児書なんか読み漁ってないで、周囲(特に自分の両親)に相談しなさい、と主張する。著者はかなりのご年配であることを念頭に読むといいかも。 最初に強く頷いた箇所はここ↓ 全ての基本は夫婦の関係。(理想的には)夫婦が互いに信頼しあい、愛し合っている家庭であることが、子育ての最初の一歩。もちろん事情により片親の場合もあるが、それではダメということではない。「理想的には」を頭につけたのはそのため 「子どもへのまなざし」[参照]で知ったが、子どもを家庭の中心に据えて、両親が子どもに寄りかかっている、いびつな関係がある。 それは、子どものことを一生懸命に考えすぎた母親が陥る罠だそうな。わが身を犠牲にすることが、
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