おれのおれによるおれのためのゲーム 土曜日だったか日曜日だったか忘れた。おれは図書館に行くことにした。 図書館は無料で本を借りることができる。 もちろん借りた本は返さなければいけない。それが契約というものであり、仁義というものだ。 あなたは図書館を知っているか? 仁義を知っているか? さて、おれは図書館に向いて歩きはじめた。自転車でも行ける。 しかし、おれはあえて歩く。医者にもウォーキングを勧められている。 歩くことは健康につながる。健康は悪くない。そういうことになっている。 安アパートの門を閉めてあるきはじめたおれは、ふと思った。 「おれが図書館に歩いて行き、本を返し、本を借りて、歩いてアパートに帰る間に、いったい何台の外車を目にするのだろう?」。 おれは考えた。 10台? 10台では少ないような気がする。 20台? いや、どうだろうか。 30台、そうだ、30台くらいだ。 そのくらいがぎ