筆者が初めてPCに触ったのは、実家にあった「PC-9801 UV」(1986年発売)。一太郎も利用していた。初代だったと思う。当時の価格を調べると、5万8000円と、今の通常版一太郎の倍ぐらいする。高かったんだなあ……と思っていたら、当時はむしろ、価格破壊の先駆者だったようだ。 一太郎のさらに前、市場を席巻していた日本語入力ソフトは、管理工学研究所の「松」で、なんと12万8000円したらしい。それでも、当時のPC-9801の25%にインストールされていたというから(日経XTechの記事より)、そもそも当時は、快適な日本語入力ソフトが希少で、誰もがほしがっていたのだろう。 2023年、IMEはPCに標準搭載されているし、別のIMEを使うときも、無料だったり、月額数百円だったりする。時代は大きく変わった。 読売新聞の浮川さんの記事では、Microsoft Wordが一太郎の地位を奪ったこと、そ