地球から3000光年ほど離れた銀河系内の星「Nasty1」は、急速に太陽よりもずっと巨大になる「ウォルフ・ライエ星」というタイプに分類されている。だが、典型的なウォルフ・ライエ星とは挙動が異なっていたため、研究者たちはその素性を解き明かそうと長年にわたり取り組んできた。 「Monthly Notices of the Royal Astronomical Society」のオンライン版で5月21日に発表された報告によると、このたび天文学者らがハッブル望遠鏡を使って観測したところ、この星を幅2兆マイルという巨大な円盤状の星雲が取り囲んでいることが明らかになった。このような星雲が見つかったのは初めてだ。 中央に見える明るい2つの点は主星と伴星。つまり、2つの星があり、その間に描かれる明るい線は、伴星が主星から引き込むガスを示している。だが、なかにはこの共食いから逃れるガスがあり、それが巨大な星