ERP(統合業務基幹システム)最大手で40年以上オンプレミスソフトウエアを事業展開している独SAPが、クラウドを積極的にアピールしている。2013年10月25日まで米ラスベガスで開催された開発者向けのイベント「SAP TechEd 2013」では、CTO(最高技術責任者)のVishal Sikka氏をはじめ、幹部の口から聞かれる言葉は「HANA」そして「クラウド」の2つだったと言ってよい。 長い製品サイクルをもつERPとクラウド、SAPはどのような転身を遂げようとしているのか---。会期中、クラウド戦略担当バイスプレジデントを務めるSven Denecken氏(写真1)にクラウドの視点からの話を聞いた。 SAPのクラウド製品ポートフォリオは、LOB(Line of Business)とERPの2つに分けられる。LOBでは、買収したSuccessFactorsのソリューションを中心とした「P