【見事な分析】“面倒くさい”が強みだった日本、いま進むべき道|『イギリス人アナリストだからわかった日本の「強み」「弱み」』(デービッド・アトキンソン) この本の中でなにより面白いのは「面倒くさい文化」の章です。ここには日本のさまざまな問題が潜んでいます。 ──日本の「効率が良くない」というものの問題を辿っていくと、かなりの部分はこの「面倒くさい」という言葉に帰結する感じがします。── アトキンソンさんがアナリストだったころに、この「面倒」を避けるよう助言する(?)日本人の行動に出会ったそうです。 ──私は銀行というビジネスモデルについてくわしい分析をおこない、かなり厳しいレポートも書いてきました。そのたびに、周囲にいた日本人のアナリストたちはこのような忠告をしてきたものです。「アトキンソンさん、このようなことを書くと面倒くさいことになるよ」── 実際に街宣車が来たり、メガバンクの頭取から呼