不安な人が増えると、その不安がじわじわと伝わってくる。イライラしている人を見るとこっちまでイライラしてくる。不平不満、愚痴が蔓延すると自分まで具合が悪くなる。ネガティブな感情に引っ張られてしまうのだ。 他人の感情や精神状態が自分の心身に影響をもたらすことは明らかである。そしてそれはストレスも同様だ。他人のストレスは伝染するのだ。 カナダ、カルガリー大学ホッチキス脳研究所のジャディブ・ベインズ博士らが行った研究によれば、他人から伝わってきたストレスは自分が感じたストレスのごとく細胞レベルで脳を変化させるそうだ。 マウスの実験では、こうした脳の変化はメスの場合、仲間と交流することで元に戻るが、オスの場合はそれでもなかなか戻らないことも明らかになった。
今回は「似て非なるもの」というテーマで、アレコレ考えてみる。 まずはこちらからご覧いただきたい。 ●「ストレスで突然死」仕組み解明…マウスで確認(読売新聞) ●ストレス起因の胃腸・心疾患、発症の仕組みがわかった!(日刊工業新聞) ●「病は気から」メカニズム解明 マウスの脳に炎症 北大研究チーム(朝日新聞) 各々の見出しを読んで、どう思いますか? 「読売と日刊工業のは同じ内容だろ?」 「うん、そんな気がする。だってどっちも過労死の話でしょ」 「昨日まで元気だった人が、なぜ、心筋梗塞とかで死んじゃうのかってことか」 「朝日のは心理実験かなんかかな?」 「う~ん、ネズミにも“病いは気から”なんてあるのか?(笑) すっげ~な~」 ええ、そうなんです。読売と日刊工業は「過労死(突然死)のメカニズムの解明」を、朝日新聞は、なんと「ネズミちゃんの世界にも“病いは気から”」があって、そのメカニズムが解明さ
By Boudewijn Berends 数十人の国際的に著名な研究者たちが関わるメタアナリシスにより、セロトニン遺伝子・ストレス・うつ病などの相互関係について調べた2003年の研究結果は的外れな内容であった可能性が示唆されています。 Big New Study Challenges A Genetic Link to Stress, Depression | Psych Central News https://psychcentral.com/news/2017/04/10/genetic-link-to-stress-and-depression-questioned/118890.html 科学者たちはこれまで長年にわたって、ストレスにさらされた人の脳内で「セロトニン」に関連する遺伝子がうつ病にどのような影響を及ぼすのかを研究してきました。「選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSR
Popular Science:長期的なストレスは、慢性的な筋肉の緊張、心疾患、男女両方に生殖能力の問題が発生するなど、身体に大きな影響を与える可能性がありますが、恒常的なストレスが、それとはまた別の影響を脳に与えるかどうかを明らかにする目的で、ネズミを対象に新しい研究が行われました。それは、ストレスによる脳の炎症が記憶喪失や鬱病につながることを確かめるための研究で、『Journal of Neuroscience』誌に最近発表されました。その研究では、数匹のネズミがいるケージに、定期的に攻撃性の高いネズミを入れてストレスを与えました。その状態を6日続けた結果、ストレスを受けたネズミたちは、危険なときに逃げ込む穴の位置が思い出せなくなっていました。ストレスが与えられる前なら容易に記憶できていたことです。オハイオ州立大学脳神経学教授で研究者の1人であるJonathan Godbout氏は「ス
By Michael LaMartin 数十年にわたって世界中で観測されているのが謎の低周波音「Hum」です。そのメカニズムは解明されておらず、同じ場所でも聞こえる人と聞こえない人がいるという不可解な現象として知られていましたが、ついに騒音が発生する原因をフランス国立科学研究センターが突き止めました。 How ocean waves rock the Earth: Two mechanisms explain microseisms with periods 3 to 300 s - Ardhuin - 2015 - Geophysical Research Letters - Wiley Online Library http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/2014GL062782/abstract?campaign=wlytk-41855.
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