自治体の窓口にある婚姻届の「記入例」の約9割が、結婚後は夫の姓を選んでいる――。ジェンダー平等を目指す団体が全国175自治体を調べたところ、こんな結果が出た。「夫の氏に誘導する懸念がある」として記入例を全体的に見直した自治体もある。 婚姻届には、夫になる人、妻になる人の名前や住所、本籍のほか、婚姻後の夫婦の氏(法律上、姓、名字のこと)で「夫の氏」か「妻の氏」をレ点でチェックする欄がある。 今の民法では、結婚後は必ず夫か妻どちらか一つの姓を選び、片方が改姓しなければならない。どちらを選んでもいいが、妻が夫の姓に改姓するのが圧倒的で、2022年の結婚では「夫の氏」が約95%を占めている。 ジェンダー平等の推進活動をする一般社団法人「あすには」は10月以降、全国の自治体を対象に調査を実施。16日までに全自治体の約1割にあたる175自治体(42都道府県)を調べたところ、162自治体(92・6%)が