スパルタ 古代ギリシアのポリスでアテネと対抗した有力国。少数の市民が多数の奴隷(ヘイロータイ)と半自由民(ペリオイコイ)を支配するため厳しい軍国主義体制をとった。前6世紀までにギリシア本土南部の覇権を握り、ペロポネソス同盟の盟主となった。ペルシア戦争ではアテネと共同で戦ったが、その後ギリシア全土の覇権を巡り両者は対立し、ペロポネソス戦争となり、その勝者となって前5世紀末に全盛期を迎えたが、前4世紀前半には衰退しテーベに覇権を奪われた。 ・紀元前12世紀にピンドス山あたりから移動して南下したドーリア人は、他のギリシア諸種族の移動を誘発しながらペロポネソス半島一帯を占拠し、先住ギリシア人と共存しながら定着した。ドーリア人の一派のスパルタ人(スパルティアタイ。自らはラケダイモンといった)は、エウロタス河畔に居を定め、自らを強固な支配身分の共同体として結合し、他の従属的な諸身分を抑える戦士団の共同