「大尉、同性愛は私という一人の人間の自我の確認です。それが貴国とあなたにいかなる損失も与えない以上、私とジョナサンのプライバシーなのに、それを妨げるなんて酷いです」 「ここは人間らしい暮らしだけが享有される共和国の領土だ。この地においてそのような行為は絶対に認められない」 これは北朝鮮の作家チョン・イングァンの小説「平壌の吹雪」の一節だ。アメリカの情報収集艦プエブロ号が北朝鮮に拿捕された、1968年の「プエブロ号事件」を題材にしたこの小説。そこで描かれるアメリカ人は、資本主義により人間性を破壊しつくされた不潔で残忍、金に汚い上に堕落した存在として描かれる。 【参考記事】プエブロ号事件とは? その「資本主義の堕落」の象徴の代表例として挙げられているのが「同性愛」である。22日に伝えた北朝鮮のゲイに関する記事の反響が大きかったことからデイリーNKジャパンでは「北朝鮮の同性愛事情」について数少な