おどろおどろしいタイトルがついているが、語り口は軽妙。しかし書かれている内容は、やはり恐ろしい。オビにも書かれている通り、命懸けのノンフィクションだ。 本書は、福島第一原子力発電所に作業員として潜入し、その内部の実態を明らかにしたルポルタージュである。メインは福島第一原発への潜入取材なのだが、その入口と出口の取材相手として暴力団が鎮座する。表社会と裏社会は、文字通りの表裏一体。それらが接する界面のような場所が、本書で描かれている世界だ。 著者は暴力団専門ライターとしても名高い、鈴木 智彦氏。HONZの定例会で過去に何度か話題になった人物でもあり、僕も著者の最近の作品には大体目を通している。 きっかけは、暴力団の取材中における何気ない世間話である。「原発は儲かる。堅いシノギだな。」そんな一言に興味をもった著者は、福島第一原発・通称1Fで働くことを決意する。しかし、ここからが大変だ。 簡単には
本日発売の『週刊ポスト』の記事から、 http://www.news-postseven.com/archives/20110801_27210.html(フクシマ50 下請け社長は「死んでもいい人を」と発注受けた) >菅直人首相が原発対応拠点のJヴィレッジを激励に訪れたその日も、彼は現場で働いていた。その作業服の背中には、「菅直人1回現場に来てみろよ」とある。震災から4か月以上経ち、いま明かされる「フクシマ50」の素顔。原発でともに作業するフリーライター・鈴木智彦氏の、刮目レポートである。 というレポートの中の、たまらない一節。 >「社長は上会社から『死んでもいい人間を用意してくれ』といわれていたらしい。社長、もじもじしてて、なかなか『行け』といわなかったですね。だから志願しました。だってうちの社長、熱い人だから自分が行っちゃいそうだったんで。社長が死んだら社員が路頭に迷うけど、俺が死ん
埼玉県加須市にある旧騎西高校。ここには福島原発のすぐそばの双葉町町民約1200名が避難している。長らく福島第一原発の下請け会社で働いていたBさん(65歳)もそのひとり。そのBさんが、原発の実態にまつわるこんな話を聞かせてくれた。 Bさんの話によると、原発の現場には暴力団が根深く関わっているという。原発労働は、<電力会社~元請け(財閥系企業やゼネコン)~下請け~孫請け~親方~日雇い労働者>という順にヒエラルキーが下がっていき、4次、5次以下の下請けの親方といえば大半が暴力団関係者らしい。しかも、そうした親方に雇われると、作業の危険度や給料の天引き率が加速していくという。 「(一時報道された給料)1日40万円なんて下請けには絶対無理。もらっても1日1.5万円から1.8万円くらいがせいぜいだろう。たっぷり上に抜かれるよ。福島の定検のときなんて暴力団は現場に来ないで海辺で遊んでる。家だって邸宅に住
エル・ムンド[EL MUNDO:スペインの新聞 ]2003.6.8 調査報告/原子力発電所における秘密 日本の原発奴隷 日本の企業は、原子力発電所の清掃のために生活困窮者を募っている。 多くが癌で亡くなっている。クロニカ〔本紙〕は、このとんでもないスキャンダルの主人公達から話を聞いた。 DAVID JIMENEZ 東京特派員 福島第一原発には、常に、もう失うものを何も持たない者達のための仕事がある。松下さんが、東京公園で、住居としていた4つのダンボールの間で眠っていた時、二人の男が彼に近づき、その仕事の話を持ちかけた。特別な能力は何も必要なく、前回の工場労働者の仕事の倍額が支払われ、48時間で戻って来られる。2日後、この破産した元重役と、他10名のホームレスは、首都から北へ200kmに位置する発電所に運ばれ、清掃人として登録された。 「何の清掃人だ?」誰かが尋ねた。監督が、特別な服を配り、
「パタゴニア」が反捕鯨団体支援 日本支社に抗議のメールや電話 http://www.j-cast.com/2008/01/31016219.html アウトドアブランドのパタゴニアがシーシェパード擁護を表明しています。この件に関する同社アナウンスメントがHPに掲載されています。 Sea Shepherd に関する公式コメントについて http://www.patagonia.com/jpn/info/patagonia.go?assetid=8235&ln=27 パタゴニアは支援する団体を入念に審査することで、各団体がそれぞれのミッションや目標を効果的に実現しようとしているかだけでなく、各団体が市民的不服従に関与しているかどうか、人々の生命を危険にさらすような行為をしたことがないかについて照合しています。 ならばシーシェパードを支援・支持するのは矛盾しています。ですが、同社はそうは思ってい
毎週日曜夜11時から東京MXテレビで放送中の「松嶋×町山 未公開映画を観るTV」、 11月8日(日)は「フロウ/水への愛のために」後編をお送りします。 空気と同じく人間の生命に不可欠な、水 が民間企業に独占されつつある現状をレポートしています。 ↑アメリカのボトル水の多くが実は地元の水道を浄水しただけのものだと暴いたCNNニュース。 それを原価の何百倍もの値段で売っている。ボトル水のコストの9割はビン代だ。ボロい商売だ。 カルキ臭や塩素を抜くだけなら自宅で浄水器を使えばいいだけなのに。 ミネラルウォーターにしても、本来は川や地下水として公共に使われ、自然のサイクルを形作るはずの水源から、水を汲み上げてボトルに入れて売ることには倫理的問題がある。 石油を使って作られ、腐敗しないゴミになる大量のペットボトル! 水道を使えば必要のないはずの輸送費! しかも、ほとんどの人がボトル入り水と水道水の味
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