立教大学の司書課程は図書館情報学の専門課程ではなく、国家資格である図書館司書資格と学校図書館司書教諭資格の付与のための科目群を提供する課程です。とはいえ、今やそれらの資格の取得者の活躍の場は図書館に限られていませんし、実際、本学の司書課程の履修生の多くは図書館以外の就職を選択しています。しかし、司書課程主任の私は、ライブラリアンシップ(Librarianship)については「図書館概論」の授業中でしっかり伝えたいと考えてきました。同科目は本学では司書課程の学修のはじめに履修するべきとされており、この科目の単位修得がそれ以外の司書課程科目履修の条件となっているという、そういう科目です。 ライブラリアンシップとは何かを、図書館で働く限り、もしくは図書館専門職としての資格を取得するからには、理解している必要があると考えます。この言葉を、日本の図書館関係者たちは理解しようと努力し続けてきました。九
フランス図書館員協会(ABF),「図書館員の倫理綱領」を改訂 日仏会館図書室・仲本由佳(なかもとゆか) 2020年11月16日,フランス図書館員協会(ABF)総会は「図書館員の倫理綱領」の改訂版(Code de déontologie des bibliothécaires)を全会一致で採択した。「図書館員の倫理綱領」(Code de déontologie du bibliothécaire) (E084参照)は,2003年,ABFの評議会において採択され,17年の時を経て,今回初めての改訂がなされた。 本稿では,2003年版綱領の概要を述べた後,今回の改訂内容について紹介する。 ●2003年版の概要 2003年に発表された「図書館員の倫理綱領」は,公立および私立の図書館で働くすべての図書館員を対象とし,利用者の絶対的尊重を基本とした図書館員の義務を定めている。 綱領は「利用者」「資料」
書評あり 図書館を語る 未来につなぐメッセージ 社会一般 山崎 博樹(編著) 四六判 280ページ 並製 定価 2600円+税 ISBN978-4-7872-0077-8 C0000 在庫あり 書店発売日 2021年08月18日 登録日 2021年06月16日 紹介これからの図書館をどうやって運営すればいいのか――。公立図書館の現職/元館長や図書館学の研究者、新設コンサルタント、什器メーカー、学校図書館関係者の11人が経験を生かして対談・鼎談・座談で縦横に語る。住民と図書館の未来につなぐメッセージ集。 解説公立図書館の現職/元館長や図書館学の研究者、図書館の新設プランナー、什器メーカー社長、学校図書館関係者たちが、社会のインフラとしての図書館のあり方を対談・鼎談・座談で縦横に語り合う。 「図書館内部でのコミュニケーションの工夫」「図書館員の研修」、あるいは「図書館は生き残れるだろうか」と
第1週:データサイエンスとは ・データサイエンスの発展 ・社会で起きている変化~データサイエンスの必要性~ ・データサイエンスに求められるスキルや知識 ・データサイエンスの未来と発展 ・データサイエンスのサイクルと課題解決の進め方 ・分析の手法の選択 第2週:分析の概念と事例 ~ビジネス課題解決のためのデータ分析基礎 (事例と手法)(1)~ ・Analysis(分析)とは ・1変数の状況の把握(1)(可視化の活用) ・1変数の状況の把握(2)(代表値の活用) ・比較して2変数の関係を見る ・ビジネスにおける比較(1)(概要) ・ビジネスにおける比較(2)(適切なA/Bテストの活用) 第3週:分析の具体的手法 ~ビジネス課題解決のためのデータ分析基礎 (事例と手法)(2)~ ・クロス集計の軸設定と見方 ・散布図と相関の調べ方 ・相関関係と因果関係の違い ・時系列データの見方 ・時系列データの
国立情報学研究所(NII)、CiNii ArticlesをCiNii Researchに統合すると発表 | カレントアウェアネス・ポータル https://current.ndl.go.jp/node/44356 「2021年7月6日、国立情報学研究所(NII)が、CiNii ArticlesをCiNii Researchへ統合し、論文検索はCiNii Researchに一本化すると発表しました。」 な、なんだってーっ。 というわけで、NII学術情報基盤オープンフォーラムの「CiNii Researchと大学図書館」というコマで、「図書館の現場および海外から見た情報検索基盤」というお題をいただいたので、すこししゃべってきました。 そのメモです。 RCOSトラック1 - NII OPEN FORUM 2021 https://www.nii.ac.jp/openforum/2021/day1
米国議会図書館(LC)の保存部門のスタッフらによるブログ”Guardians of Memory” の2021年6月14日付け記事“Assessing the Impact of Sanitizing Products on Collection Items”で、消毒剤が図書館資料に与える影響を調査した結果が紹介されています。 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックにより、手指消毒剤や消毒用のティッシュ、スプレーが日常的に使用されています。このような状況を踏まえて、LCの保存研究試験部門(Preservation Research and Testing Division)は、図書館資料で用いられる8種の材料(ブッククロス、羊皮紙、革、光沢紙、新聞紙など)に対する一般的な消毒剤の影響を調べました。あくまで限られた範囲の調査であるとしつつ、調査結果から言えることとして次の
CiNii ArticlesのCiNii Researchへの統合の完了について 延期したCiNii ArticlesのCiNii Researchへの統合日時について(4/18 10時)でお知らせしたように、CiNii ArticlesのCiNii Researchへの統合が完了しましたので、お知らせいたします。 統合完了により、CiNii Articlesへのアクセスは、CiNii Researchに切り替わります。詳細は、CiNii ArticlesのCiNii Researchへの統合完了についてをご参照ください。 CiNii ArticleとCiNii Researchとの差異、統合スケジュールは以下になりますので、お知らせいたします。状況に進捗がありましたら、更新していく予定です。 CiNii ArticlesとCiNii Researchとの差異について CiNii Arti
掲載料を目的にずさんな審査で論文を掲載するインターネット専用の粗悪学術誌「ハゲタカジャーナル」(ハゲタカ誌)への対策が広がっている。各大学で独自の取り組みを講じているものの、抜本的な解決策は見つかっていない。国内の対策の現状を取材した。 ハゲタカ誌はネット上で公開され、無料閲覧が可能で近年急増している。著者が掲載料を支払えば、別の研究者による論文審査(査読)を通過せずに論文が掲載されるケースもある。研究者は、研究成果の論文が学術誌に掲載されないと業績と見なされないため、安易に業績を得られる手段として世界中の研究者に利用され、日本の研究者の投稿も後を絶たない。危機感を持った各大学などによる対策は徐々に広がっているが、ハゲタカ誌の明確な定義がないため健全な学術誌との区別が難しく、足並みはそろっていない。 査読なしで論文掲載も 「大学が悪徳雑誌と認める雑誌に掲載された論文は、学術論文には含めない
北海道東部、浦幌町で学芸員をしていますが、ここは博物館や浦幌町の公式サイトではありません。大学での専攻は植生学(植物生態学)ですが、浦幌のこと、十勝のこと全般を担当できるよう猛勉強中です。鉄道が好きなので、十勝の鉄道について、新たに資料収集や調査研究に努めていきたいと思っています。また、地域博物館・小規模博物館の役割、専門職の非正規雇用問題、図書館との連携(MLA連携)に関心があります。カトリックですがエキュメニカルなつもり。日本共産党員ですが唯物論ではなく連携協同を模索しているつもり。鉄道マニアですが模型や写真も本格的にはやらず乗って愛でているだけ。研究関係はこちらをご覧下さい。 https://researchmap.jp/read0149873/
1 西洋の近代文明の特徴の一つは、科学的・実証的精神である。この精神によって人間は解放せられ、民主的社会が形成せられ、産業技術が発展したのである。近世以前には東洋は西洋よりもむしろ高い文明をもっていたのであるが、近世において急速にたちおくれてしまった。その根本的原因は科学的・実証的精神の未発達に求められるであろう。 西洋においても、産業革命以前までは、経済財の生産は手工業によってなされたのであるが、その生産様式の下においては、生産技術の獲得は、徒弟として年季奉公をしながら修得するという有様であった。その他のあらゆる職業分野においても、知識を獲得する方法は、すべてこのような形式によっていた。すなわち、個人から個人へ、秘伝として伝えられる、といった様式である。そこでは、職人気質、名人芸といったものがはばをきかす。このような方法で生産された手工業品には、人間的な味わいが多分に含まれていて、芸術味
Please note that this is older content and may include details or links that are out of date or no longer accurate. DUBLIN, Ohio, 17 June 2021—The National Institute of Informatics (NII) in Japan has selected OCLC to replace NII's current library metadata infrastructure. OCLC will provide a cataloging environment for more than 1,300 libraries in Japan with a union catalog that replaces the existin
小林昌樹(図書館情報学研究者) ■はじめの口上――正直に…… 三ヶ月前まで国立国会図書館という巨大館で調べ物担当をしていたのが私である。子どもの頃、本を書く人はどうして自分が体験したこと以外のことを書けるのかフシギだった。大学で文献注のある本に出会って、頓悟した。彼らは皆、調べ書きをしていたのである。でも、彼らはどうやって本を知ったのだろう? 膨大な図書を所有し、それらを全部読み、かつ憶えているのだろうか? 実はアメリカだと、図書館は文献参照(レファレンス)をサービスの中核にしており、どうやら本の調べ書きにはレファレンスが重要らしいぞ、と知ったのは、就職のため図書館情報学専攻に入り直してからだった。 今回、縁あって皓星社メルマガの連載記事に、先月まで15年ほど従事したレファレンス業務で身についた文献参照の技術――ここでは「参照スキル」と呼ぶ――について書き連ねることになった。30年弱、上記
本研究では,カーリルの検索記録,国立国会図書館オンライン,公立図書館のOPAC, CiNii Books 等を用いて,以下の4 種類の図書が存在することを示した。即ち,(1)国立国会図書館(及び大学図書館)が所蔵しておらず,公立図書館が所蔵している図書,(2)それらのうち公立図書館が除籍してしまった図書,(3)その結果,国立国会図書館(以下, NDL)も大学図書館も公立図書館も所蔵しなくなってしまった図書,(4)そうした状態に陥る危機にある,NDL も大学図書館も所蔵しておらず,公立図書館1 館だけが所蔵している図書,の4 種類である。さらに,つくば市立図書館の除籍図書リストを用いて,同館も NDL が所蔵していない図書を除籍したことを示した。本研究では,公立図書館による共同・ 分担保存の例は少ないことを示した上で,NDL が所蔵していない図書を公立図書館が除籍する時は,NDL に寄贈する
CA2000 – 動向レビュー:米国のIMLSが戦略的5か年計画で描くこれからの図書館像-地域変革における触発機能- / 豊田恭子 利用者カードをめぐる最近の動向 – 公共図書館を中心とした – 郡山女子大学短期大学部:和知 剛(わちつよし) はじめに 図書館、特に公共図書館における「蔵書の館外貸出」(以下「貸出サービス」)は、『中小都市における公共図書館の運営』(『中小レポート』、1963年)を転回点とする図書館サービス観の転換により、ユニバーサルサービス(電気、ガス、水道、郵便、福祉などの、誰もが等しく受益できる公共サービス)のひとつとしての、公共図書館の根幹をなす「資料の提供」を達成するための基幹業務として捉えることができる。表現を変えれば、どこの公共図書館に出向いても同じ図書館サービスが受けられる、その図書館サービスの基本と位置づけられているのが「貸出サービス」であると言ってい
はじめに -3分でわかるデータマネジメント【メタデータ管理- データサイエンスの重要性に気付き、取り組み始めている企業が増えています。また、データセキュリティに取り組むことでリスクを回避する必要があると考える企業が増えています。 データサイエンスとデータセキュリティという一見するとそれぞれ独立した分野のようですが、両分野にて成果を上げるには、共通して取り組むべきことがあります。 それが今回のテーマである「メタデータ管理」です。 今回はそんなメタデータ管理について、そもそもメタデータとは何なのかという基本的な内容から、実践的なメタデータ管理の進め方について解説させていただきます。 (”そもそも記事タイトルにある「データマネジメント」とは?” という方は、こちらの記事『データマネジメントとは何か』もご覧ください。) 想定読者層 本記事は、以下の方々を想定して作成しております。 メタデータとは何
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