朝日新聞には1ページを使ったオピニオン欄があり、けっこう面白い記事が載ります。少なくとも記者が書いたものより面白いものが多いようです。 昨年の12月26日の同欄には元河合塾理事の丹羽健夫氏の「養成過程6年制?教員の質 下げますよ」というたいへん興味深い記事が載っています。簡単に話の要点を紹介しますと、6年制にすることにより志望者が激減し、教員の質が低下するというわけです。例として先行した薬学部のケースが示されています。 「2006年に薬学部が6年制になったとき、私立の薬学部志願者は前年の14万人から9万人に減りました。その後も減り続け、今春の入試では8万人になった。その結果、河合塾のデータによると、50台だった偏差値は軒並み7ポイント以上、下がりました。10~20ポイント下がったところもたくさんあります」 「(教員養成系大学の)合格者の平均偏差値は現在でも53。これは国立の系統別偏差値の中