竹中氏は以前、同僚たちにいかにも得意げにこんなふうに語っていたことがわかった。 「知ってる?『1月1日』に日本にいなければ、住民税は請求されない、つまり払わなくていいんだ。 だから毎年暮れに住民票を海外に移し、年を越してから戻ってくれば効果的かつ合法的な節税になるよ」わけ知りに限ってこの類いのことを吹聴したがるものだが、旧日本開発銀行出身の竹中氏にはわずかながら営業経験もあり、学者一筋の人より、世渡り上手な点では一日の長があるらしい。 竹中氏は東京・中央区内に高級億ションを3部屋持ち、譲り受けたマクドナルドの未公開株は先日の公開で数百万円の利益を上げるなど、資産家の顔も持つ。 ナルホド、竹中氏は自ら節税理論の実践に取り組んでいたらしい疑いが出てきた。 以下、その足跡を根拠を示して事実だけを辿ってみる。 一橋大学を卒業して旧開銀に入行した竹中氏は、大蔵省への出向を経て大阪学助教授に就任、その