メイ英首相にとって、サッカー・ワールドカップ(W杯)ロシア大会でのイングランド代表の予想外の躍進は、政治的に自分で自分の首を絞めるオウンゴールと化している。 英首相は通常なら、スポーツ競技での異例の成功の栄光に浸るチャンスに飛びついただろうが、メイ首相の場合はサッカーに興味がないという問題に加え、英南西部ソールズベリーでの元ロシア人スパイの毒殺未遂事件を受けW杯のボイコットを決めたことで自らの手を縛ってしまった状態にある。 メイ首相は3月14日に議員らに対し、元スパイのセルゲイ・スクリパリ氏と娘がソールズベリーで毒殺されかけた事件に対する報復措置を説明した際、「閣僚や英国王室メンバーが今夏のW杯ロシア大会に出席することはない」と言明。首相府は4日、その方針を堅持すると説明した。