メディアへの情報発信の定番である“オールドツール”「プレスリリース」。実は今、役割が大きく拡張され、マーケティング活動の一環として活用する企業が増えている。その一方で、情報をただ流すだけの、旧来の手法しか実践していないケースも散見される。SNSなどの企業が生活者と直接つながれるツールが全盛となった今、プレスリリースの役割は何か。そして、どう活用すべきか。特集の第1回と第2回では、専門家と共にプレスリリースの新しい活用法を探る。 報道機関やメディアに向けてニュースを送るもの。こんなプレスリリースの概念が今、変わりつつある。 「大きな変化は2つある」。そう語るのは、広報・PRを密接に組み合わせたマーケティング戦略を推進する井上戦略PRコンサルティング事務所(東京・渋谷)代表の井上岳久氏。その2つとは、プレスリリース自体の「役割の変化」と、それをつくり送り出す「組織の変化」だ。 まず1つ目の役割