アマゾン創業者のジェフ・ベゾスの組織観がうかがえるエピソードがある。研修の際に、数人のマネジャーが従業員はもっと相互にコミュニケーションを取るべきだと提案したところ、ベゾスが立ち上がり、「コミュニケーションは最悪だ」と力説したという。 ベゾスにとって、コミュニケーションを必要とする組織は、きちんと機能していないという証拠でしかないというのだ。 ベゾスが求めるのは、協調などするよりは個のアイデアが優先される組織である。つまり、権力が分散され、さらにいえば組織としてまとまりがない企業が理想だという。たとえば、クラウドコンピューティングサービスの「Amazon Web Services(AWS)」を開発している部署は、リアル店舗事業である「Amazon GO」には興味がない。それがいいというのだ。 その意味では、ローマ帝国のように勢力を広げていく、一見、何の事業会社か説明が難しいアマゾンは、ベゾ
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