米IT大手メタ(旧フェイスブック・FB)は2日、中核の会員制交流サイト(SNS)FB上で写真や動画に写っている個人を識別する顔認証機能の利用を取りやめると発表した。顔認証技術がプライバシーを侵害しているとの懸念が高まっていることに対応する。数週間以内に適用予定。 顔認証機能に使っていた10億人以上のデータが削除されるという。メタはプライバシー意識の高まりを受けて、顔認証機能の利用を許可した人に限定していたが、全面的に取りやめる。 FBに投稿した写真上の人の顔をタップすると、蓄積されたデータを元にタグ付けする人物の候補が自動で表示される機能などが提供されていたが、使えなくなる。 メタは声明で、顔認証がなりすまし防止などに有用だと強調し、技術開発は続ける意向を示した。「顔認証技術全体への懸念が高まっており、規制当局が明確なルールを提示する段階にある」として、公的なルール作りの必要性を訴えた。(