DCL12-C. 抽象データ型は opaque な型を使って実装する 抽象データ型はオブジェクト指向言語であるC++やJavaに限られたものではなく、C言語でも、作成し使用されるべきものである。抽象データ型が最も効果を発揮するのは、プライベート(opaque)データ型や情報の隠ぺいを実現するときである。 違反コード 以下のコード例は CERT が開発した managed string library に基づく。[Burch 2006]この例では、managed string 型およびこの型に対して演算を行う関数が、以下に示す string_m.h ヘッダファイルで定義されている。 struct string_mx { size_t size; size_t maxsize; unsigned char strtype; char *cstr; }; typedef struct strin
C言語で、自作の構造体のメンバをユーザに開示しないテクニックとして、Opaqueポインタというものが知られています。今回は、書籍「C++のためのAPIデザイン」の3.1.6節を参考に、Opaqueポインタを使う簡単なサンプルを紹介します。 Opaqueポインタを使わない場合 人に関するデータを集めた構造体Personと、その構造体を使ったライブラリを作成することを考えます。以下にPerson.hのコードを示します。 #pragma once typedef struct _Person { int age; } Person; // 以下、Person構造体に関するAPI Person* createPerson(int age); // Person構造体のオブジェクトを生成 void printPerson(Person* ptr); // Person構造体を使った操作(メンバのプリ
本当は「malloc() が返すアドレスは8の倍数って知ってます?」 にしたかったんだけど,「8」というのは CPU 依存の数字だし, 一般には2の冪乗なのでこういうタイトルにした. そもそもこの記事を書くきっかけは, YLUG の 「第67回カーネル読書会 (glibc malloc について)」の ビデオと資料を見たこと. 1985年頃に Lisp の処理系を作ろうとして (結局作らなかったけど(^^;)) メモリ管理方法について色々考えたアイディアと同じものもいくつか出てきて, 懐かしくもあり,またとても面白かったが, 私にとって目新しいアイディアは少なかった. malloc() の内部実装に興味を持つ人であっても, 意外と上記タイトルに書いた事実を知らない人が多いようなので, 「ビデオと資料」のページに色々とコメントした. この記事はそれを整理してまとめたものである. 2016/0
前編では,デバイス・ドライバを理解するために必要なエンディアンやI/Oアクセス,ハードウェアとソフトウェアの境界について説明した.後編では,アクセス時のアラインメントについて説明した後,実際のコードを示しながらLinuxデバイス・ドライバの例を紹介する. (編集部) 1.アクセスは境界に沿って エンディアン,I/Oアクセス,ハードウェアの次に問題になるのが,アクセス時のアラインメントです.CPUによってはアラインメントが合っていないアクセスが起こるとエラーになったり,意図しないデータが読めたりします.最後に紹介していますが,実は,知らないと一番見つけづらいところかもしれません. まず,「アラインメントが合っていないアクセス」が,どういうものかを定義しましょう. ここでは,「アクセスしようとしているアドレス値をアクセス幅で割ったときに,余りが出るようなアクセス」を「アラインメントが合ってい
以前このサイトとブログに,何度かアラインメントに関する記事を書きました (サイト内関連ページ参照). そのせいか「アラインメント」で検索して来てくれる人が多いので, 過去の記事に加筆修正してこのページを新たに作成しました. 加筆した点は次のとおりです. アラインメントとメモリアクセス回数の関係をわかりやすくするため, (ほんの少し) 図を導入しました. 「データがアラインされていないとメモリアクセス回数が増える」 と言葉で説明しているサイトは多いのですが, 図で示しているところはまだ見たことありません. アラインされていないアドレスにデータを書き込む場合, 読み出しの場合以上にメモリアクセス回数がかかる可能性があることを追記しました. 以前は「複合データ型 (配列,構造体,共用体) のアラインメント」はほとんど自明のことだと思っていたので軽く流していましたが, 意外なことにこれを解説してい
C言語 Version 6のUNIXのソースコードは「pre K&R」とよばれる古いCで記述されている。 現在のCの知識でだいたいはわかるが、理解に苦しむ個所もある。 うるさいことを言えば当時のリファレンスマニュアルを参照して、 当時の文法に親しむのが正攻法であろう。 が、とりあえず「これだけわかっていればソースは読める」というところだけ、 てっとりばやくまとめておこう。 構造体のポインター なかでも衝撃的なのは、 構造体のポインターからメンバーを参照する演算子「->」が自由に使えることである。 たとえば、slp.cから関数setpri()を見てみると setpri(up) { register *pp, p; pp = up; p = (pp->p_cpu & 0377)/16; p =+ PUSER + pp->p_nice; if(p > 127) p = 127; if(p > c
C++に慣れている人にとっては当たり前のことかもしれないけど、あまりC++に親しんでいない場合、構造体を格納したSTLコンテナに対してアルゴリズム<algorithm>を有効に活用していないかもしれない。そこで、構造体を格納したvectorなどのSTLコンテナでソートや探索、削除などのアルゴリズムの利用方法を書いておく。 struct A { int n; int* p; }; 上記のような構造体はよく見かける形だと思う。構造体Aに整数型変数のnとポインタ型変数のpがあり、例えばnに配列の要素数、pにその配列を確保したりする。こういった構造体を以下のようにvectorなどのSTLコンテナを使って格納することは多々ある。 vector<A> A_list; これで構造体Aをコンテナに格納できるわけだ。ところで、STLコンテナを使用する一つの理由として便利なアルゴリズムが利用できることが挙げら
C#でCの構造体を直接はいたようなファイルを読み込もうと思って、こんな感じのをちょっと書いてみたり。 static class Extensions { public static T ReadStruct<T>(this BinaryReader reader) where T : struct { Byte[] bytes = new Byte[Marshal.SizeOf(typeof(T))]; reader.Read(bytes, 0, bytes.Length); GCHandle handle = GCHandle.Alloc(bytes, GCHandleType.Pinned); try { return (T)Marshal.PtrToStructure(handle.AddrOfPinnedObject(), typeof(T)); } finally { handl
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