田辺三菱製薬(大阪市)の子会社バイファ(北海道千歳市)で、やけどや大量出血のショック時に使われるアルブミン製剤の承認申請に必要な試験データの差し替えなどが行われ、バ社の社長(当時)がそうした不正をうかがわせる社内の調査結果を知りながら、詳しい調査や改善を指示していなかったことが社外調査委員会(委員長=郷原信郎弁護士)の調べでわかった。 田辺三菱は昨年3月に不正を公表、調査委に調査を依頼していた。厚生労働省は「データ差し替えは医薬品の承認制度の根幹を揺るがす行為」として両社に数回、立ち入り検査をし、担当者から事情を聴いた。薬事法違反での行政処分を検討している。 調査委の報告書や厚労省によると、問題の製剤は両社が共同開発した遺伝子組み換え人血清アルブミン製剤「メドウェイ注5%」。世界初の遺伝子組み換えのアルブミンとして、田辺三菱が2007年10月に厚労相の承認を得て、08年5月に発売した。
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