昨年10月シッチェス国際ファンタスティック映画祭に『獣道』を出品した内田英治監督にスペインメディア2社(CineAsia、Asiateca)とともに共同インタビューを行った。その前半はここで紹介したが、後半はプロデューサーを務めたアダム・トレル氏(英国の映画製作・配給会社「サードウィンドウフィルムズ」代表)にも参加してもらい、日本映画界の問題点について大いに語ってもらった。 彼らの言葉から浮き彫りになったのは、スターシステムと監督軽視の体質、そして粗製乱造の現状……。2018年、日本映画に新しい朝日が昇ることを期待してここに一挙掲載する。 聞き手:グロリア・フェルナンデス(CineAsia代表) ――まず内田監督とアダムさんはどう知り合ったのですか? それとアダムさんはなぜ内田さんの作品をプロデュースしようと思ったのですか? 内田「彼がもともとやっていたロンドンのレインダンス映画祭(インデ