「FPD International 2007」初日に行われた「高画質2007」のセッション「液晶/プラズマ,最新FPDテレビの絵作りのポイントを明らかに」では,「感動」がキー・ワードだった。単に,「送ってくる信号をそのまま再生するのではなく,制作者のメッセージを正確に再現することこそ,これからのテレビの目指すべき方向」ということで,講師と評論家の意見が一致した。 テレビにおける感動の高画質とは トップ・バッターの日本ビクターの豊嶋智氏は,「感動を味わうためにはどうすればよいか。観る人の目の特性,コンテンツ制作者の意図をどう発揮させるか。コンテンツのメッセージをいかに伝えるかがテレビの役割」と述べ,絵作りのポイントは三つあると指摘した。「見せたいもの(メッセージ),見たいもの(好み),見る環境――の,それぞれで画質の作り込みをすることです。特に『見せたいもの』と,『見たいもの』のバランスが