南極で氷山に閉ざされたペンギン15万羽が死んだ、と米CNNが報道した。悲劇的な話だが、報道の根拠となった論文をBuzzFeed Newsが確認したところ、そのような大量死の記述はなかった。ペンギンの群れは死んだのか、生きているのか。論文執筆者にメールで取材した。 CNNは14日、「南極大陸東部の海岸にすむアデリーペンギンの群れが巨大な氷山に通り道を閉ざされ、これまでに約15万羽が死んだことが分かった。南極研究の専門誌が今月号で報告した」と報道した(元記事は英文)。ペンギンの生息地に流れ着いた約2900平方キロに及ぶ巨大な氷山が、餌場に近づけなくなったことが原因だという。 しかし、この報道に疑問の声が相次いだ。朝日新聞記者で南極取材の経験が豊富な中山由美氏は、そもそもの論文に死んだとの記述がないとTwitterで指摘した。 BuzzFeed Newsで当該の論文を確認した。論文には南極のデニ