今年もまた日本に慰霊の夏が訪れた――。上皇陛下はかつて“日本人として忘れてはならない4つの日”を示された。すなわち沖縄慰霊の日、広島原爆の日、長崎原爆の日、そして8月15日の終戦記念日だ。 「天皇ご一家は、この4つの日には黙祷をささげられます。特に8月15日は毎年、日本武道館で『全国戦没者追悼式』が催され、天皇皇后両陛下が出席されています。しかし今年は新型コロナウイルスの感染拡大が進み、医療崩壊の危機に直面しているため、事前に参列者を約200人に絞ることが決められていました。参列者は過去最少となりましたが、天皇陛下も雅子さまとごいっしょに、この日に備えて、“お言葉”の推敲を重ねられていたのです」(皇室担当記者) 戦没者追悼式での天皇陛下のお言葉は400文字ほどであり、決して長いものではない。しかし陛下は昨年、上皇陛下の平和を願うメッセージを踏襲するいっぽうで、お言葉の4分の1を割き、公の場