「吉村さん、がんばってはる」 関西圏の昼のワイドショー。吉村洋文大阪府知事(46)がカメラに向かって、現在の大阪の感染状況や今後の見通しを語る。大阪のコロナ対策の総責任者である吉村知事だが、淡々としたその語り口からは、どこか当事者意識が希薄のようにもみえる。 その様子を聞きながら、ときどきちゃちゃを入れるのが吉本芸人を中心とした番組“コメンテーター”たち。もちろん批判的な質問などはほとんどなく、冒頭のような声でたたえることさえも……。これはコロナ禍でおなじみになった関西のテレビの現状だ。 「吉村知事と在阪メディアの蜜月ぶりは、とにかく異様です。昨年3月に、『大阪と兵庫県の往来を自粛してほしい』と吉村知事が突然発表したあたりから、吉村知事のテレビ露出が特に増えました。大阪府のホームページに掲載されている〈知事の日程〉欄には、吉村知事のメディア出演予定がいくつも並んでいます」 そう話すのは、元
安倍首相(当時)が突然の辞任を表明した8月28日の夜。テレビの街頭インタビューを何げなく見ていた私は、若い女性の言葉に衝撃を受けた。 「安倍さんは日本のお父さんっていう感じだったから。ちょっと寂しいです」 おっ、お父さん? 考えたこともなかった。 私が政治部記者になったのは2011年5月。民主党政権で菅(かん)直人首相(当時)の「首相番」をした。政権に復帰した自民党も担当したが、安倍氏と直接、言葉を交わすことはなかったし、党内の反安倍勢力や野党の担当として、安倍氏を遠くから見てきた。 お父さんと聞いて、安倍氏と当選同期の自民党議員が以前、こう話したのを思い出した。 「政治はさ、国民のおなかをいっぱいにすることが大事なんだよ。そうしていれば文句言われないんだからさ」 国民をバカにした響きもあるが、多くの首相を見てきた彼の経験則。それに国民の腹を満たすことは、実は難しい。この7年8カ月、仕事は
記者会見する「NHKから国民を守る党」の上杉隆幹事長=国会内で2019年8月16日午後1時7分、川田雅浩撮影 NHKから国民を守る党の上杉隆幹事長は16日の記者会見で、東京エリアのテレビ局「TOKYO MX」のプロデューサー宛てで立花孝志党首の「5時に夢中!」への出演を求める要望書を送付したと発表した。同番組に出演したタレントのマツコ・デラックスさんの発言に対し、立花氏が反論する機会を作るよう要求している。 同番組を巡っては、マツコさんが先月、N国について「気持ち悪い人たち」「ふざけて(票を)入れた人も相当いると思う」などと発言し、立花氏が反発。12日の同番組の生放送中、MXテレビ前で「投票した有権者をばかにするな」などと大声で批判した。さらに翌13日の会見では「(マツコさんが出演する)毎週月曜日(午後)5時にお邪魔する」と述べ、抗議活動を継続する考えを示している。
「よくぞ言ってくれた!(中略)大体、発言力のあるタレントさんが、絶対に反論できない弱い立場の人達を叩きまくる、現在の地上波の弱い者いじめの加速には、心からうんざり」(田中紀子「ギャンブル依存症問題を考える会」代表) 「公党の党首ですので、番組で発言させればよいのでは」(紀藤正樹弁護士) 日頃「水に落ちた犬」を叩きまくったり、マイナー政党を無視しがちなテレビへの嫌悪感を抱く人は少なくなく、こうした擁護論が出ることも、立花氏にとっては計算のうちだろう。 巨大な既得権者に挑む構図 NHKという巨大メディアに挑むドン・キホーテを演じることで一定の票を得た立花氏の手法は、既得権益者・エリート層を「ぶっ壊し」たり引きずり下ろしたりする「下克上」を訴えて人々の関心や支持を集めるポピュリズムそのものと言える。TOKYO MXは地方局だが、それでも東京のテレビ局であり、各局で冠番組を持つマツコ氏を含めて既得
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