非常に有能な人々が金融業界、具体的に言えば、金融商品の取引や投機などの「非生産的」とされる仕事をキャリアに選択することが多すぎるのではないだろうか。 米国では2012年、会社員の給与総額の7.4%が金融と保険業界で働く人々に支払われた。この数字が高すぎるかどうかはさておき、問題はこの比率が最高の教育水準と専門性を備えた人々の間で特に高いことで、こうした人々の活動が経済的かつ社会的に有害でないにしても役立っていない可能性があることだ。 キャサリン・ランペルが金融危機前の06年に米国のエリート大学を対象として行った調査によれば、ハーバード大学で卒業を控えた4年生の25%、イェール大学で24%、プリンストン大学ではなんと46%が金融サービス業界でキャリアを歩み始める。その後、これらの数字はやや低下したが、これは金融危機の一時的な影響にすぎないのかもしれない。 また別の研究によれば、従来型の金融活