首都を含む多くの都県に「特別警報」が発令され、身近な河川が氾濫する事態を「自分の身に起きうること」と予期していた市民は、どれほどいただろうか。近年、頻発する災害は行政が主導してきた防災対策の限界を示し、市民や企業に発想の転換を迫っている。2011年の東日本大震災は津波で多数の死傷者を出し、防潮堤などハードに頼る対策の限界を見せつけた。これを教訓に国や自治体は、注意報や警報を迅速に出して住民の命
首都を含む多くの都県に「特別警報」が発令され、身近な河川が氾濫する事態を「自分の身に起きうること」と予期していた市民は、どれほどいただろうか。近年、頻発する災害は行政が主導してきた防災対策の限界を示し、市民や企業に発想の転換を迫っている。2011年の東日本大震災は津波で多数の死傷者を出し、防潮堤などハードに頼る対策の限界を見せつけた。これを教訓に国や自治体は、注意報や警報を迅速に出して住民の命
萩生田大臣「身の丈」発言を聞いて「教育格差」の研究者が考えたこと 大学入試改革が、格差を拡大する可能性 「身の丈」発言と謝罪 萩生田光一文部科学大臣の「身の丈」発言に注目が集まっています。 発言があったのは生放送のBSテレビ討論番組。2020年度実施の大学入学共通テストの概要が紹介され、新しく導入される民間英語試験によって受験生の間に「格差」が生じるリスクが取り上げられました。 シンプルに言えば、費用の異なる民間英語試験を2回まで受けることが可能という制度設計や、試験会場が満遍なく準備されていない状況が「不公平」を生むという指摘です。経済的に恵まれていない家庭では試験の受けられる回数も減るだろうし、試験会場から遠方の地域に住む受験生は試験を受けづらいというわけです(交通費の負担も大きくなります)。大臣はこう反論しました。 「そういう議論もね、正直あります。ありますけれど、じゃあそれ言ったら
北海道や九州とは違って、本州と陸続きの山陰地方(鳥取・島根県)ですが、その実態は謎のベールに包まれています。 鳥取砂丘や出雲大社という単語は知っているけど、実際それらがどこにあって、どう行けばいいのか分からない…… きっと多くのライダーにとって山陰地方とはそんな場所のはずです。 しかし、実は山陰地方は絶景のワイディングルートあり、眺めの良い海の道あり、居心地の良いキャンプ場ありのライダーにとって魅力的なエリアなんです!ということで、これを読めば「次の連休は山陰地方にツーリングに行きたくなること間違いなし」のおすすめスポットを5か所紹介していきます。 鳥取県:山陰地方ツーリングのハイライト「大山のワインディング」 鳥取県のシンボル「大山」は、標高1,729mを誇る日本百名山の山です。大山周辺には魅力的なワインディングロードが点在しており、ライダーなら走りを存分に楽しむことが出来ます。 代表的
チベットや新疆ウイグル自治区の問題は、あまりにも酷すぎて憤りを感じるけれども、香港や台湾の問題は「いよいよこれは大変なことになったぞ」と思うわけです。 天安門事件のような武力侵攻が起きるようなリスクはいまのところ香港にはない、と信じたいけれども、さほど親しくは無かった香港人から悲鳴のような近況連絡を聞き、また、デモに参加した帰りに地下鉄(?)で見知らぬ人から殴られて怪我をしたけど、怪我で黙ったり我慢したりすることなく別の日も包帯巻いてデモに参加をしているのを見ると、本当の意味での「抑圧」とは何なのか、また、経済力が武器であった香港がその経済的安定をなかば捨ててまで守らなければならないものがあると立ち上がっているのを見るに、想像以上に大変なことになったぞと思うわけであります。 在韓米軍の撤退について、特に巷で言われているトランプ政権の同盟軽視の姿勢が東アジアの安全保障を流動化させている、とい
5月9日公開の記事「電車賃を節約、切符の買い方『ケチケチ大作戦』」は大変好評をいただいた。この記事中では、東京から金沢に行くなら帰りは名古屋経由にして「一筆書き切符」にすることで、2000円弱安くなる方法を紹介した。これに対する驚きの声もあったようだ。 「一筆書き切符」は、出発駅からぐるっと1周して出発駅に戻るルートの片道切符を買うという一種の遊び心から生まれ、鉄道マニアに親しまれている旅の方法だ。 この方法はただの遊びになるだけではなく、乗車券代が数千円安くなったり、1往復分の料金で複数の場所へ旅行ができたりする大変お得な方法でもある。金沢だけでなく、さまざまな目的地で安くなるケースが存在する。 方面別「夏のケチケチプラン」 そこで今回は「夏休み企画」として、一筆書き切符で乗車券が安くなるルートを、過去の記事(「特急料金、1駅ずらせば数百円も節約できる」)で紹介した特急料金の節約方法とあ
印刷する メールで送る テキスト HTML 電子書籍 PDF ダウンロード テキスト 電子書籍 PDF クリップした記事をMyページから読むことができます 筆者は、「企業セキュリティの歩き方」という連載を執筆しているが、実は「教育IT」の分野にも長年関わってきた。最近になってこの分野への注目が再び高まりつつある。そこで今回からいつもの連載から少し離れ、この分野について取り上げてみたい。 その理由は、教育ITが日本の将来において非常に重要なことだからだ。学校教育を受けた子供たちが成長すれば、当然社会に出てくることとなる。その場合、多くは企業に属することになるだろう。また、一定レベルの教育を受けている人材でないと採用しないという企業も少なくない。当然、それらの企業のほとんどにITが導入されている。現代の企業にセキュリティ対策を無視することなども社会的責任において到底できるものではなく、それを守
会社にお弁当を持参している。し始めて半年、お弁当を食べる場所に困っている。 会社のデスク:嫌。昼休みくらい会社の人間たちから解放されたい。 公園:あたたかいといいけど時期による。寒い日雨の日は完全に無理。 コンビニのイートイン:カップスープ買って持参したおにぎりを食べたけど「お買い上げした商品以外の飲食はお断り」という張り紙あり。だめかよ。許してよ。 最寄りの行きつけのジム:ここがいい。ほんとは。Wi-Fiもあるしテレビもあるし。でも基本飲食禁止。こっそり更衣室で食べて軽く筋トレしたりできるけど更衣室でお弁当て、ちょっとかわいそうすぎないか。 お弁当食べるだけのための場所、雨風しのげてWi-Fiあるとこ、無料で欲しい。無理かね。
私は、中学受験で御三家に入り大学受験を経て東大に入学した。 【中学受験】 動機は3つ。小学校で好きだった子や友人と張り合うため。先生に勧められたため。行きたい学校を見つけたため。 小学校は東京郊外の私立に通った。いわゆる東京の私立というイメージとは遠く、付属中学もなく田園の教育という方針を実践しているのんびりとした学校だった。学年に男女合わせて30人ちょっとしかおらず、当然クラスもひとつしかなかった。 私は四年生の時に親の母校であるその私立へと転校した。学校では何もしなくても成績が良かった。テストはいつも早く終わり、ほぼ満点しか取らなかった。いつもトップを争う子がおり、私はいつしかその子に好意を寄せるようになった。その子とは度々一緒に学級委員に選出されて囃されたが、実際悪い気はしなかった。 五年生になって周囲が塾という習い事のため足早に帰ることに気づいた私は、特に深く考えもせず受験がしたい
イノベーションを阻害する意思決定の遅さ 今年は米シリコンバレーに2回取材に出向き、中国・深センにも出かけた。深センは世界的大メーカーに成長した通信機器の華為や、ドローンのDJIの本社がある都市で、モノづくり系のベンチャーも勃興しており、今や「ハードウエアのシリコンバレー」と呼ばれている。 米国と中国での取材を通じて感じたことが一つある。共通するのは「スピード」。とにかく経営の意思決定が速いことだ。シリコンバレーのあるオフィスにはゴキブリの絵が張られ、「素早くしぶとく」といったメッセージが打ち出されていた。中国のロボット関連会社でも社是の一つが「今やる!すぐやる!私がやる!」だった。これに対して、日本企業は総じて意思決定が遅い。それがイノベーションの誘発を阻害していると筆者は考える。 シリコンバレーのオフィスに貼られていたゴキブリからのメッセージ(筆者撮影)シリコンバレーで嫌われる日本企業
「PDCAほどすぐれたツールはありません」と自信たっぷりに語る経営コンサルタントを見たことがある。生産の現場だけではなく、政府レベルから企業のイノベーション、製品開発、そして教育や議会まで、多くの分野で導入されているPDCA。 PDCAとは、プラン、ドゥ、チェック、アクション(Plan-Do-Check-Action)の頭文字をとった、計画をもとに、行動し、チェックして、改善するという継続的改善手法だ。日本ではPDCAに関する本が多く出版されており、PDCAサイクルを回すことがビジネスマンの鉄則のように扱われている。 しかし、最近ではPDCAに疑問を呈する記事も目立つようになってきている(参考記事:日本が世界から劣後する一因が「PDCA」のやり過ぎ 世界は「デザイン思考」に –井上久男氏のYahoo個人)。しかし、このPDCAは日本オリジナルのドメスティックなものだという事実をご存知だろう
・世界的なプラごみ規制の中心には、「脱プラスチック」に利益を見出す欧米の巨大企業がある。 ・それらは100パーセント再生可能なペットボトル開発などの技術革新だけでなく、世界的な物流の規格の統一にも着手している。 ・プラスチック製品の流通に関する世界標準が欧米の企業連合の手で生まれ、これに乗り遅れれば、日本市場がガラパゴス化する可能性もある。 プラスチック製ストロー廃止に向けたうねりのなか、日本でもプラごみ対策は徐々に広がっているが、世界の潮流はそれよりはるかに速く、大規模だ。そのため、携帯電話でそうだったように、プラごみ問題で日本がガラパゴス化する可能性もある。 誰がプラごみ規制で世界を主導するか あらかじめ断っておけば、海洋汚染の問題や最大のごみ輸出先だった中国のごみ輸入禁止を受け、日本でもプラごみ対策は少しずつ進んでいる。 環境省は7月、「プラスチック資源循環戦略」の策定に着手。これに
1号棟から15号棟までに約5,000人が住む。広場では祭りや餅つきなど様々な催しが開かれる Photo: Ikenaga Makiko, Oshima Takashi 日本の課題が詰まった団地 風が強いときはドアを閉めましょう! 风大时请将门关上! 私が住む棟の入り口にある貼り紙だ。団地住民向けの掲示は、どれも日中2カ国語で書いてある。 団地の入り口に貼られた貼り紙。日本語と中国語で書かれている Photo: Oshima Takashi 芝園団地は1978年に日本住宅公団(現在のUR都市機構)が建てた賃貸住宅で、約5000人が住む。1990年代から増えた外国人約2500人の大半が、中国人だ。2015年11月、芝園団地がほぼ全域を占める川口市芝園町の人口は、初めて外国人住民が日本人を上回った。 90年代は外国人は入居不可という賃貸物件も多かったが、公団の賃貸住宅は中長期の在留資格を持つ外国
ウナギの危機が叫ばれて久しい。国内のウナギ漁獲量は激減し、国内消費量もピーク時の3分の1まで低下している。今年の1月には、養殖ウナギに用いられるウナギの稚魚「シラスウナギ」の漁獲量が前年比99%減という衝撃的なニュースも流れた。にもかかわらず、「美味しいウナギ」を求める声は止まない。 ウナギはこのまま絶滅してしまうのか。絶滅を避けるためには、どのような手段が有効なのか。日本でもっともウナギが消費される「土用の丑の日」に合わせて、『ウナギの保全生態学』の著書があり、ウナギの生態研究を行っている中央大学法学部准教授の海部健三氏に聞いた。 ◆ ◆ ◆ このままシラスウナギが来ない状況が続けば…… ―― 2014年にニホンウナギが絶滅危惧種に指定され、消費者にとっても「うな重」の値段が上がって、「ウナギの危機」は話題になっていましたが、前年比1%という数字はあまりに衝撃的でした。専門家としては、最
日本の民泊産業は夜が明ける前に、終わってしまったと言っても過言ではない。スティーブン・スピルバーグが製作総指揮を務めた『恐竜大行進』は、恐竜とUFOの出会いが描かれたアニメーション映画作品だが、日本の観光業界と米Airbnb(エアビーアンドビー)との出会いを語るのに、なんともぴったりくる作品ではないだろうか。 「住宅宿泊事業法(民泊新法)」が施行されてから約1カ月。日本でも民泊の雄になると期待されていたエアビーだが、実際は微妙だ。それどころか、新法施行2週間前、観光庁はエアビーに対し、新法に基づく届出のない部屋の予約をキャンセルするよう要請。これにより「違法民泊」がエアビーのサイトから大量削除され、多くの観光客が混乱する事態となった。報道によると、新法施行前は日本には約6万件ほどの民泊があったが、足元では新法に基づいた民泊数は3451件で、旅館業法に基づいたものは約2万2000件になってい
「上司と行く飲み会でどこ座るか問題」は常に悩みの種だ。Business Insider Japan編集部の会議で、一番若い筆者(西山)が一番奥に座ると、「そこ上座」と言われてしまう。 ある日、会社のメンバーと居酒屋に飲みに行った時のこと。 大人数の飲み会ではよくあることだが、座席が決まらない。みんなテーブルの端っこでもじもじしながら空気を読みあっていた。 「座っちゃって、座っちゃって」と後ろから急かされたので、私はサッと奥の席に着いた。すると、 「そういう時は目上の人に奥に座ってもらうんだよ」 そう先輩から言われて、ちょっとムッとした。 だったら最初からそういえば良いのに。「編集長の席は奥だから、座ってもらって」と。別に私はどうしても奥でなければ嫌というわけではないのに。 なぜ「座っちゃって」と言ってから、試すような真似をするのだろうか。モヤモヤとした気持ちが残った。 「礼儀2.0」は相手
最近のミニバンや背の高い軽自動車では、派手なメッキグリルとエアロパーツを装着したグレードが人気を集めている。ミニバンならトヨタ自動車のヴェルファイア「Z」、アルファード「S」、ヴォクシー「ZS」、日産自動車のセレナやエルグランドの「ハイウェイスター」、ホンダのステップワゴン「スパーダ」などが挙げられる。軽自動車では、ホンダのN-BOX 「カスタム」、ダイハツ工業の「タントカスタム」などが売れ筋だ。 派手なメッキグリルとエアロ仕様が増えた これらのエアロ仕様は、上級グレードだから価格も高い。国内販売のナンバーワンとなるN-BOXのカスタムは、軽自動車なのに170万~200万円で、N-BOXに占める販売比率は50%以上だ。車種によってはエアロ仕様が70~80%になる。ホンダステップワゴンは、ハイブリッドをエアロ仕様の「スパーダ」のみに設定して、標準ボディでは選べない。
<日本にいま必要なのは、ただ訪日観光客を増やすことでも、日本人の高所得者を増やすことでもない。世界人口の1%未満に過ぎない「超富裕層」の取り込みこそが必要だ。だが、今のままでは彼らは日本にやって来ない> 日本政府観光局(JNTO)の発表によると、今年5月の訪日外国人数(推計値)は267万5000人。前年同月比16.6%増で、5月としての過去最高を記録した。中国(29.3%増)や韓国(14.6%増)のほか、ヨーロッパ各国やアメリカ、オーストラリアからの訪問者数も前年比2ケタ増を記録するという好調ぶりだった。 政府は2030年に訪日外国人観光客を6000万人とすることを目標に掲げ、近年、さまざまな取り組みを進めてきた。人口減少・少子高齢化に直面する中、観光産業には経済の牽引役として大きな期待が掛かっているからだ。その数字は着実に伸びてきており、成果が出ているように見える。 しかし、このままでは
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