房総沖で地殻の動きが反転した 「今回の福島県沖での地震は、やはりみなさんのご想像通り、3・11の影響で引き起こされたものと考えられます」 地震学が専門の武蔵野学院大学特任教授・島村英紀氏は、こう話す。 11月22日の早朝に発生した東日本では久しぶりの大地震。5年経っても大地は変動を続け、巨大な余震が発生する。だが今回の地震でわかったのは、そのことだけではない。島村氏が続ける。 「一口に余震と言っても、大きく二つのタイプに分かれます。一つは本震で地殻に溜まった歪みが解消されず、壊れ残った場所が動くもの。言うなれば『揺れ残り』型です。 もう一つは、大きな本震が起きた後、地殻が動きすぎたために、元に戻ろうとして起こるもの。いわゆる『揺れ戻し』です。今回の福島県沖の地震は、この揺れ戻し型だったと言えるでしょう」 大地震が起きた後には、動きすぎた大地が戻ろうとする――。実は、まさにこの動きが次の大地