将来の相続発生が予測される実家。親が健在のうちに売って住み替えるのがいいのか、相続が発生してから売るのがいいのか。それぞれどんな税制上の特典が使えるのかを見ていこう。 記事の目次 1. 実家を売却後に相続するのは節税効果が低い 2. 相続後に売るときは特別控除や特例が使える場合も 実家を売却後に相続するのは節税効果が低い 親が実家を売って売却益が出ると所得税がかかる まず実家に住んでいる親が自分でその家を売る場合、売却によって生じた譲渡所得(売却益)への課税が発生する。譲渡所得は他の給与所得などと分離して税率がかけられ、所得税と住民税が課せられる。 親がその家を手に入れたときの価格よりも高く売れた場合は、家を所有していた期間によって譲渡所得への税率が変わってくる。所有期間が5年以下の短期譲渡所得は所得税30.63%+住民税9%、5年を超える長期譲渡所得は所得税15.315%+住民税5%だ。